イタリアンライグラス草地における輪換放牧を利用した黒毛和種雌子牛の育成

タイトル イタリアンライグラス草地における輪換放牧を利用した黒毛和種雌子牛の育成
担当機関 長崎畜試
研究期間 1998~2001
研究担当者 橋元大介
堀誠
嶋澤光一
中山昭義
発行年度 2002
要約 イタリアンライグラス草地における輪換放牧を利用した黒毛和種雌子牛は、体重比0.9%の濃厚飼料給与の場合、TDN摂取量の約60%を粗飼料から摂取し、濃厚飼料の給与量が削減される可能性がある。また、全国家畜市場平均値程度の発育が望める。
キーワード イタリアンライグラス草地、輪換放牧、黒毛和種雌子牛、濃厚飼料
背景・ねらい 離乳後の子牛は、市場出荷時まで舎飼いされるのが一般的であるが、この時期に放牧を行うことにより飼養管理労力の低減や飼料費の削減が期待できる。また、粗飼料を多く摂取させることにより、第一胃の発達した肥育素牛の生産が期待される。
そこで、離乳から市場出荷まで、イタリアンライグラス草地における輪換放牧を行い、低コスト黒毛和種雌子牛育成技術の検討を行う。
成果の内容・特徴 当場のイタリアンライグラス人工草地6710m2を用い、黒毛和種雌子牛3頭を生後約180~270日齢の約3ヶ月間輪換放牧を行った。放牧時間は午前9時から午後3時までの6時間とし、その他の時間は舎飼いした。1日1頭当たりの放牧面積は約9.5m2とした。なお、牛舎内での補助飼料として、TDN68%、CP14.5%の子牛育成用飼料を体重比0.9%給与し、イタリアンライグラス乾草を飽食とした。
1.
イタリアンライグラス放牧期間通算DGは平均0.85kg/日であり、体高は全和登雌数値と同等の発育が可能である(表1、2)。
2.
育成牛は全TDN摂取量のうち約60%をイタリアンライグラス生草および乾草から摂取し、育成に要する栄養養分量も充足するので、舎飼い時の濃厚飼料を削減できる可能性がある(表3)。
3.
血液性状は正常値で推移し、疾病・下痢等の発生もなく、健康な肥育素牛に育成できる(表4)。
成果の活用面・留意点 1.
放牧開始時は脱柵等の危険性があるため、放牧馴致を行う。
図表1 222155-1.gif
図表2 222155-2.gif
図表3 222155-3.gif
図表4 222155-4.gif
カテゴリ イタリアンライグラス 飼育技術 出荷調整 低コスト 肉牛

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