タイトル | 良質で輪斑病抵抗性に優れた中生の緑茶用新品種「はるもえぎ」 |
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担当機関 | 宮崎県総合農業試験場 |
研究期間 | 1981~2002 |
研究担当者 |
長友博文 水田隆史 古野鶴吉 上野貞一 佐藤邦彦 吉留 浩 平川今夫 間曽龍一 安部二生 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 「はるもえぎ」は、輪斑病に耐病性の緑茶用新品種候補である。摘採期が「やぶきた」より1~2日遅い中生種で、耐寒性も優れる。アミノ酸含有率が高く、製茶品質は、色沢が鮮緑色で、香味は温和でまろやかである。 |
キーワード | はるもえぎ、宮崎18号、耐病性、中生、耐寒性、チャ |
背景・ねらい | 現在、全国の茶栽培面積の約77%を中生種の「やぶきた」が占めているが、輪斑病や炭疽病に弱いという欠点がある。この「やぶきた」への栽培の集中により病害虫の多発等の弊害が発生している。このため、病害抵抗性で耐寒性の強い中生品種を育成する。 |
成果の内容・特徴 | 1.「はるもえぎ」は、1981年に「茶本F1NN27」を種子親、「ME52」を花粉親として交配したF1実生群の中から選抜した系統である(図1)。2.一番茶の萌芽期、摘採期は「やぶきた」より1~2日遅い中生種である(表1、表3)。3.耐病性は、炭疽病には中、輪斑病には強で「やぶきた」より強い(表1)。4.耐寒性は、赤枯れ、裂傷型凍害ともやや強で「やぶきた」よりやや優れる(表1)。5.生葉収量は、地域により差が見られるが、ほぼ「やぶきた」並である(表1、表3)。6.煎茶品質は、南九州では一番茶、二番茶とも「やぶきた」と同等以上で、特に色沢が優れる。また、「やぶきた」に比べアミノ酸含有率が高く、タンニンは低く、香味は温和でまろやかである(表2、表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1.樹姿が直立型で株張りがやや小さいので、2条植えにして株張りを確保する必要がある。2.赤焼病、クワシロカイガラムシについては「やぶきた」と同程度の発生がみられるので注意する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 害虫 新品種 耐寒性 炭疽病 茶 抵抗性 凍害 病害抵抗性 品種 |