タイトル | グルカナーゼとキチナーゼ遺伝子の種同時発現による抗菌活性強化 |
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担当機関 | 福岡農総試 |
研究期間 | 1997~2001 |
研究担当者 |
村上英子 池上秀利 中原隆夫 平島敬太 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 細胞間隙分泌型に改変した溶菌酵素遺伝子のβ-1,3グルカナーゼとキチナーゼ遺伝子を連結したバイナリーベクターによって植物を形質転換することにより、細胞間隙における両遺伝子の発現が可能で、抗菌活性を高める。 |
キーワード | グルカナーゼ、キチナーゼ、バイナリーベクター、抗菌活性 |
背景・ねらい | 植物のキチナーゼは、傷害や病原菌の感染によって誘導され、糸状菌の胞子発芽や菌糸伸長を阻害することから、生体防御酵素であると考えられている。しかし、キチナーゼ遺伝子単独での導入では、抗菌スペクトルが狭いと考えられている。そこで、キチナーゼに加えてグルカナーゼ遺伝子を協調的に発現させることにより、抗菌スペクトルを広げて耐病性機能の強化を図る。 |
成果の内容・特徴 | 1. タバコのβ-1,3グルカナーゼ遺伝子を細胞間隙分泌型に改変し、ヤマイモキチナーゼ遺伝子との同時発現用バイナリーベクターを構築した(図1)。 2. 形質転換植物における細胞間隙分泌型ヤマイモキチナーゼおよびタバコグルカナーゼ遺伝子の発現は、Tissue Electro Blot Immuno-Assay(図2)やウエスタンブロット法により確認できる。 3. 両遺伝子が同時発現する形質転換タバコでは単独発現に比べて、細胞間隙抽出液での病原菌の菌糸伸長阻害活性が高い(表1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 遺伝子組換えによる複合病害抵抗性品種育成に活用できる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | たばこ 病害抵抗性 品種 |