タイトル |
「いぐさ色彩粒径選別機」利用による畳表の高品質化 |
担当機関 |
熊本農研セ |
研究期間 |
1999~2001 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2003 |
要約 |
「いぐさ色彩粒径選別機」の経営的に最も有効な使用方法は、先枯れ茎を色センサーで除去する方法である。
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キーワード |
イグサ、イグサ選別機、先枯れ茎、センサー
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背景・ねらい |
安価な外国産畳表の流通及び畳表消費の減少により、本県イグサ農家戸数及び作付面積は減少傾向にある。その対策として、畳表の高品質化が求められているが、畳表加工で最も困難とされているイグサの太さと色(先枯れ、部分変色茎)の選別を、センサーで認識し除去する「いぐさ色彩粒径選別機」が地元織機メーカーによって開発された。本選別機は畳表の織機と同様、イグサを1本ずつ機械に送り込み、極わずかに停止した状態の時イグサの先端や根元近くに取り付けられたセンサー(太さ1,色2カ所:移動可能)が瞬時に感知し、色を優先に3段階に分離する方式で、最近農家の間で注目を集めている。そこで、本選別機の選別性能を明らかにし、い業経営上効率的な使用方法を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 太さセンサーを使用した場合の最適な選別速度(回転数)は120rpmで、それ以上回転数を上げると選別精度、歩留まり共に低下する(図1)。
- 色センサーを使用して先枯れを除去する場合の最適な選別速度は120rpmで、それ以上回転数を上げると歩留まりは低下するものの、選別精度は変化しない。(図2)
- イグサ先端の先枯れ部分に色センサーを当てて選別することで、部分変色茎(テレ、ヤケ)を約40%除去できる。更に色センサーをイグサ先端の先枯れ部分と茎中央部(部分変色茎が認められる位置)の2カ所同時に当てて選別することで、部分変色茎を更に約20%除去でき、畳表品質は向上する。(図3)
- 120cm以下の原草を選別する場合、「いぐさ色彩粒径選別機」の経営的に最も良好な選別体系は、色センサ-1個を用い感度1で先枯れ茎除去を行う方法で、選別を行わない場合と比較して、労働時間は10アール当たり約35時間短縮され、所得は約20万円(1.5ha経営)の上昇が見込まれる。(表1)
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成果の活用面・留意点 |
- 本試験のデータは、カシ後のものである。
- 回転数を上げることで、センサーが感知する位置からイグサがずれる可能性があるため、調整が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
いぐさ
加工
経営管理
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