タイトル |
「肥のあけぼの」の高品質果実安定生産のための施肥法 |
担当機関 |
熊本農研セ |
研究期間 |
1999~2003 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2003 |
要約 |
肥効調節型肥料区、秋肥重点施用区が果皮の着色において優れる。肥効調節型肥料区では、施肥の省力化が可能となる。
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キーワード |
ウンシュウミカン、露地栽培、肥効調節型肥料、省力化
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背景・ねらい |
「肥のあけぼの」の高品質、連年結果のための施肥時期、肥料の種類を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 樹容積の伸び率は、秋肥重点施用区と肥効調節型肥料区が大きい(データ略)。
- 5ヶ年の累計収量は、肥効調節型肥料区(累計収量指数106)、秋肥重点施用区(100)、標準区(100)、夏肥施用区(91)の順であり、肥効調節型肥料区、秋肥重点施用区では、収量の年次変動が小さい傾向にある(図1)。
- 果実品質において、果実の糖度は肥効調節型肥料区、秋肥重点施用区がやや高い傾向にあり、着色は肥効調節型肥料区、秋肥重点施用区が優れる(図2、図3)。果実のクエン酸含量は、標準区0.90、夏肥施用区0.93、秋肥重点区0.90、肥効調節型肥料区0.94である(データ略)。
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成果の活用面・留意点 |
- 早生ウンシュウ「肥のあけぼの」の露地の非シートマルチ栽培に適用する。
- 肥効調節型肥料は地温に窒素の溶出速度が強く影響されるので、10月中旬施用の時期を厳守する。施肥時期を逸した場合は、肥効調節型肥料ではなく有機配合肥料を施用する。
- 肥効調節型肥料施用の場合の土壌条件は問わないが、土壌が過乾のときは窒素の溶出やその根群域への浸透が遅れるおそれがあるので、かん水等により窒素の溶出、浸透を促す。
- 肥効調節型肥料施用の場合の減肥割合は、堆きゅう肥の種類、施用量並びに土壌診断結果を考慮する。
- 現在の施肥基準である標準区を改訂して、秋肥重点施用区を施肥基準とし、肥効調節型肥料区を施肥量削減のための利用例として活用する。
- 肥効調節型肥料8割施用の場合、資材費も有機配合肥料の9割程度である(データ略)。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
肥料
温州みかん
省力化
施肥
土壌診断
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