タイトル |
パインアップル園におけるアルカリ土壌対策 |
担当機関 |
沖縄農試 |
研究期間 |
2000~2002 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2003 |
要約 |
pH7.0程度の国頭マージ土壌に、土壌10kgあたり60gを上限としてイオウを施用することにより、アルカリ萎凋症を改善することができる。しかし、それ以上になると改善困難である事から、原因となるアルカリ性の砕石を圃場に入れないことが重要である。
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キーワード |
パインアップル、国頭マージ、砕石、イオウ、土壌pH
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背景・ねらい |
パインアップルは酸性土壌を好む作物であるが、近年基盤整備事業等による圃場整備によって、局所的に石灰岩や砕石等のアルカリ資材の混入が起こっている。それにより、従来酸性である国頭マージの土壌pHが上昇し、パインアップルの生育阻害(芯腐れ、アルカリ萎凋症)を引き起こしている。そこで、土壌pHを低下する効果を持つ資材の中で、安価なイオウを用いアルカリ障害の改善が可能か検討する。
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成果の内容・特徴 |
- イオウ施用後2週間では、障害土壌のpHを低下させられず、ECの上昇が見られた。正常な国頭マージでは、イオウ施用量を増加すると、pHが3以下になり、ECは上昇した(図1)。
- ポット試験では、障害園土壌にイオウを施用すると、1ヶ月後にはpHが4.0にまで低下し、2年間低い土壌pHを維持した。また、正常土壌に施用した場合にもpHの低下が見られた(図2)。
- 障害園無処理区では、パインアップルは正常に育たず、1果実のみの収穫となった。障害園イオウ施用区では、果実重も大きく、糖酸比の高い果実が収穫できた。しかし、正常土イオウ施用区では、正常土無処理区と比較し、果重が小さくなり、酸度が高くなった(表1)。
- 現地でイオウ施用を行ったところ、症状が改善された園は、20カ所中4カ所であった。pH7以上の障害園では、全く効果が見られなかったり、一時的に土壌pHが低下しても、効果が持続しなかった園地が多かった(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- pH7.0以上の障害園では、砕石等(主要因)を取り除いてイオウを施用することにより効果が向上する。
- 正常な国頭マージにイオウ施用すると、果実の小玉化がみられるため、土壌pHの高い土壌にのみ施用する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
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