タイトル |
ニガウリのハウス半促成及びトンネル早熟栽培における養分吸収特性と吸収量 |
担当機関 |
鹿児島農試 |
研究期間 |
2002~2003 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2003 |
要約 |
ニガウリの養分吸収は、カリウムとカルシウムが多く、特にカリウム吸収量は窒素の約1.5~2倍である。また、窒素、リン酸、カリウム吸収量は、ハウス半促成栽培(収量880kg/a)では、それぞれ3.2、0.5、4.7kg/a、トンネル早熟栽培(収量852kg/a)では、それぞれ2.3、0.4、4.9kg/aである。
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背景・ねらい |
ニガウリ栽培の施肥は、養分吸収特性が解明されていないことから、現場においては経験に基づいて行われているのが実態で、生産安定化のために早急な養分吸収特性の解明とそれに基づいた施肥技術の確立が望まれている。そこで、ハウス半促成栽培及びトンネル早熟栽培での養分吸収特性を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 養分含有率は、窒素1.46~4.77%、リン酸0.20~1.05%、カリウム3.75~8.04%、カルシウム0.35~16.2%、マグネシウム0.42~1.74%の範囲で、部位(葉、茎+葉柄、果実)で異なり、また、部位別の含有率の推移は養分間で異なる(図1)。
- 窒素、リン酸、カリウム、カルシウム、マグネシウムの総吸収量は、ハウス半促成栽培ではそれぞれ3.18、0.51、4.74、4.65、0.85kg/a、トンネル早熟栽培ではそれぞれ2.33、0.43、4.89、2.84、0.62kg/aで、カリウム、カルシウムの吸収量が他の養分より多く、特にカリウム吸収量は窒素の約1.5~2倍である(図2)。
- 栽培全期の窒素、カリウムの部位別吸収割合は、果実が67~72%と葉、茎+葉柄より高く、乾物重の部位別割合に対応した値である(図2、図3)。
- 窒素、カリウムの時期別吸収割合は、乾物重の時期別割合に対応し、これらの吸収量は乾物重の増加、特に果実収量を反映して増加する(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 施肥量、施肥時期の参考資料になり、適切な施肥管理技術確立に寄与する。
- 品種は「か交5号」を用い、接ぎ木栽培で、台木は「新土佐1号」である。
- 仕立て法は、ハウス半促成栽培:親づる+子づる3本の立体+棚仕立て、トンネル早熟栽培:子づる4本の立体+棚仕立てである。
- 牛ふん堆肥を200kg/a全面施用した条件下での結果である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
管理技術
施肥
台木
接ぎ木
にがうり
品種
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