タイトル |
シンテッポウユリの冬春期出荷栽培法 |
担当機関 |
沖縄農試 |
研究期間 |
1998~2002 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2003 |
要約 |
沖縄県でのシンテッポウユリの早期出荷の品種は「オーガスタ」「雷山1号」が適し、露地生産も可能である。また、摂氏10度、15日間の吸水種子と摂氏10度、30日間の苗の低温処理、4時間の暗期中断による長日処理の組み合わせで、2月からの出荷も可能である。
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キーワード |
シンテッポウユリ、低温処理、長日処理、露地生産
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背景・ねらい |
国内におけるシンテッポウユリの一般的な作型は12月~1月播種の7月~10月出荷であり、その他の時期はテッポウユリが生産されている。しかし、テッポウユリは球根からの栽培であるため種苗費が高く、収益性に問題がある。そこで、本県の温暖な気象条件を活かし、県外での生産が困難な冬春期のパイプハウスでの無加温栽培や露地栽培技術を確立し、花き品目の多様化と生産農家の収益性向上を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 8月~9月の高温時播種時は半日程度種子を吸水処理し、摂氏10度で15日間の低温処理をすると発芽率が向上する(表1)。
- 高温時定植の作型では苗を摂氏10度で30日間低温処理すると開花が約3ヶ月間前進し、2月からの出荷も可能であり、収量、品質ともに向上する(表2)。
- 低温処理苗(摂氏10度、30日間)の11月中旬定植では、露地栽培は施設栽培と比較して開花は約1か月間遅れるが、切り花品質は向上する(表3)。
- 定植後に4時間の暗期中断による長日処理により切り花長や花数などの形質は低下するが、開花は約14~20日程度早くなる(データ省略)。
- 本県での冬春期栽培品種は開花月日や花数、90cm調整重量などから「オーガスタ」「雷山1号」が適する(表4)。
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成果の活用面・留意点 |
- 沖縄県におけるシンテッポウユリ栽培の基礎資料として活用する。
- 10月以前の定植は台風対策施設や苗の低温処理施設が必要になるので、8月下旬播種の11月下旬定植とする。
- シンテッポウユリは草姿や開花時期、切り花長や花数などの形質の揃いが悪いので、商品化率や収益性向上のために健苗育成に努め、形質の揃った苗を定植する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
栽培技術
施設栽培
出荷調整
播種
品種
ゆり
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