沖縄県におけるカーネーションの起き上がり仕立て栽培法

タイトル 沖縄県におけるカーネーションの起き上がり仕立て栽培法
担当機関 沖縄県農試
研究期間 1998~2002
研究担当者
発行年度 2003
要約 本県でのカーネーションの起き上がり仕立て栽培は早期定植では台風被害を受けやすいため、10月定植が良い。また、栽培品種は早生~中生品種の「ソネットブラボー」「エチュード」「アルテア」などが適する。
キーワード カーネーション、起き上がり仕立て栽培、10月定植、早生~中生品種
背景・ねらい 国内でのカーネーションの生産はキク、バラに次いで多く、温室栽培が一般的である。本県では夏季の高温による立枯れや台風被害、高種苗費、自家増殖の禁止など問題が多く、これまで栽培は皆無の状況である。起き上がり仕立て栽培は従来の切り上げ栽培と比較して種苗費が1/6程度に節減でき、最も価格の高い母の日に向けた集中出荷が可能な栽培法であり、本県での栽培法を確立した。
成果の内容・特徴
  1. 起き上がり仕立て法によるカーネーション栽培は本県でも適応可能であり、適品種は母の日前収量や切り花長、嗜好調査結果からスプレー系では「ソネットブラボー」「エチュード」「スカーレッテプラス」「育成系統0102-3」、スタンダード系では「アルテア」「アンソニー」「育成系統0101-5」「タマラ」「育成系統0101-3」等である(表1)。
  2. 発蕾日と開花日には高い相関関係があり、発蕾日から開花日を予測できる(データ省略)。
  3. 定植時期別栽植密度は7月定植で30×30cm、10月定植で10~20×20cm、11月定植で10×20cm、12月定植で10×20cmが最も良い。定植時期が早いほど栽植密度を広くできるが、台風のリスクがあるため、10月頃の定植が適当である(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 県外からの種苗導入に際してはミカンキイロアザミウマの侵入防止のため、導入後直ちに0.6mm目の網室で10日程度隔離栽培を行う。防除を徹底し、発生の無いことを確認した後、圃場に定植する。
  2. 摘芯は定植1週間後にソフトピンチを1回行い。11月20日頃に2回目の最終摘芯を行なう。摘芯後は各節からの萌芽促進のためフラワーネットで茎を水平に倒す。
  3. 収量増加のため、早期発蕾により母の日前に開花する茎も摘除せず収穫する。
  4. 高温条件下では早期開花により切り花長が短くなるため、低温遭遇期間を長くするためビニル被覆は1月下旬頃に行なう。
図表1 222520-1.jpg
図表2 222520-2.jpg
カテゴリ 病害虫 カーネーション きく 栽培技術 出荷調整 ばら 品種 防除

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