苗箱施肥によるサトウキビ側枝苗の生長促進と増収効果

タイトル 苗箱施肥によるサトウキビ側枝苗の生長促進と増収効果
担当機関 沖縄農試
研究期間 2000~2004
研究担当者
発行年度 2004
要約 サトウキビ側枝苗の育苗時、培地中に苗箱施肥(緩効性肥料)を行う。春植栽培において移植後、初期生育から茎伸長が良く、分げつも多くなる。収量もNiF8とNi15の両方で増収する。
キーワード 苗箱施肥、サトウキビ、側枝苗、増収
背景・ねらい 側枝苗は欠株が少ないことや分げつが多いことから、増収効果が期待される技術である。しかし、移植後の初期生育は緩慢であるため、増収効果がみられない。そこで、育苗用の培地に緩効性窒素肥料を加えて育苗した後、移植後の基肥を減肥して全窒素量は変えずに、初期生育伸長性および分げつを促進させ、単収を向上させる技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 162穴のセルトレイを用い、苗箱施肥区は培地(土と堆肥を1:1で混合)にシグモイド溶出型(溶出期間120日)の緩効性窒素肥料(緩効率100%)を基肥の1/6程度(約200g)混合し、約1ヶ月間育苗する。栽植密度は2000本/10aで移植する。なお、育苗培地中の施肥窒素量は基肥で減肥する。
  2. 育苗時および移植後も苗箱施肥区は特に肥料焼けもなく、慣行育苗区と同程度の高い活着率である(表1)。
  3. 育苗時の葉色SPAD値は、苗箱施肥区が慣行育苗区に比べ、NiF8とNi15の両品種とも高い(表1)。
  4. 両品種とも苗箱施肥区は分げつ時期が早く、生育時の茎数が多い(図1)。
  5. 仮茎長も、両品種とも苗箱施肥区はやや長い(図2)。
  6. 両品種とも苗箱施肥区は茎長が長く、茎数も多く、収量は約20~30%増加する(表2)。
  7. 増収しても蔗汁品質には大きな差はない(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 側枝苗育苗法として活用できる。
図表1 222671-1.jpg
図表2 222671-2.jpg
図表3 222671-3.jpg
図表4 222671-4.jpg
カテゴリ 肥料 育苗 さとうきび 施肥 品種

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