タイトル |
植生によるバレイショ畑からの赤土流出防止 |
担当機関 |
沖縄県農試 |
研究期間 |
2000~2003 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2004 |
要約 |
バレイショ栽培畑で、圃場の下部ではツルメヒシバ、センチピードグラスやフルーツグラスの被覆植物で植生帯を作り、圃場内では、フルーツグラスの畦間部分を草生栽培すると、圃場からの流出水の赤土濁度低減に有効である。
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背景・ねらい |
沖縄県のバレイショ主要産地である国頭マージ土壌地域では赤土の流出により、耕作土層の流出をはじめ、観光資源の破壊や海浜汚染等深刻な問題となっている。耕種的な赤土流出防止技術として、畑地の傾斜下部における植生帯および畦間草生栽培による赤土流出防止技術を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 植生帯として、草高は低いが被度は高く、表面流出水の濁度を低く抑制しているのはツルメヒシバ、センチピードグラスで、フルーツグラスも濁度が低い。これらは流出する赤土堆積量も対照区の23.2%~27.9%で、赤土流出防止に有効である。また、これらは雑草の発生を抑制した(表1)。
- 畦間草生栽培では、全面草生区、部分草生区の順に表面流出水の濁度は低いが、全面草生は堀取り時にマルチ除去の障害となるので部分草生が実用的である。(表2)。
- マルチムギとフルーツグラスの畦間部分草生栽培は、表面流出水の濁度を50~80%、赤土堆積量を32~38%まで減らし、赤土流出防止に有効である。両種とも5月~6月に一斉に枯死するので畑の後作利用に好都合である(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 赤土対策の効果を享受するのは当農家だけでなく、流域や地域住民であり、この対策を実施するためには地域や市町村等と協力して組織的に活動する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
雑草
ばれいしょ
マルチ除去
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