タイトル |
生食用パインアップル「サマーゴールド」の露地栽培における収穫適期 |
担当機関 |
沖縄農試 |
研究期間 |
2002~2004 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2004 |
要約 |
露地栽培での「サマーゴールド」は、既存品種と比較して5月から10月の間食味が良く、高品質果実の収穫できる。しかし、11月から4月は収穫果に、褐斑病が発生するため収穫を避ける。
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キーワード |
生食用、パインアップル、サマーゴールド、褐斑病
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背景・ねらい |
本県では生食用パインアップルとして2001年に命名登録された「サマーゴールド」を現在普及に移しており、生産者から新品種に寄せる期待は大きい。「サマーゴールド」は既存品種に比べ、自然夏実では著しく酸が低くなる特性を持っている。この特性を生かした適正収穫時期を把握するとともに、「サマーゴールド」を用いて高品質果実の収穫期間の拡大を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 露地栽培での「サマーゴールド」は、5月から10月の間、糖酸比が約18以上あり、食味が良く、生食用に適した高品質果実が収穫できる。これは従来の「ソフトタッチ」に比較し2か月、「N67-10」に比較し4か月の出荷期間拡大に相当する(図1)。
- 褐斑病の発生は、「N67-10」では2月のみなのに対して、「サマーゴールド」は、11月から4月まで多発し、商品価値のある果実は生産できない(図2)。
- 「サマーゴールド」の褐斑病は収穫前の平均気温が摂氏25度以下になると発生がみられ始め、気温が下がるほど発生が多くなる(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 沖縄本島北部地域に適応する。
- 「サマーゴールド」を5月から10月の間に収穫するためには、花芽誘導処理を9月下旬から5月上旬までに行う必要がある。
- 高温期には日焼け果が発生しやすいため、日焼け防止を徹底する。
- 吸芽の発生数が多いため、1回目収穫後に吸芽を除去し、1本仕立てにする。
- 夏実収穫では果皮の着色が進みすぎると、病果発生が多くなり、保存性も悪くなることから40%以内の着色で収穫する。
- 果実を冷蔵保存すると、5日後から褐斑病が発生するため、摂氏20度以下では保存しない。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
出荷調整
新品種
日焼け果
品種
良食味
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