アスパラガスにおける黄色蛍光灯を利用した省力的なハスモンヨトウ防除

タイトル アスパラガスにおける黄色蛍光灯を利用した省力的なハスモンヨトウ防除
担当機関 福岡農総試
研究期間 2001~2003
研究担当者
発行年度 2004
要約 雨よけハウスによるアスパラガス栽培では、20Wの黄色蛍光灯をハウスの外周に11~12m間隔で設置することにより、ハスモンヨトウによる若茎の被害を著しく軽減でき、農薬散布回数を0~1回に削減できる。なお、黄色蛍光灯設置にかかる1000m2当たりの年間経費は約5万円となる。
キーワード アスパラガス、黄色蛍光灯、ハスモンヨトウ、減農薬
背景・ねらい アスパラガス栽培においてハスモンヨトウは、その幼虫が若茎を食害して商品率を著しく低下させる。また、幼虫は繁茂した茎葉の陰に隠れることから、薬剤散布による防除効果が上がりにくい。
そこで、ハスモンヨトウ防除の省力化とアスパラガスの商品率の向上を図るため、その成虫に対して行動抑制効果がある黄色蛍光灯の設置法およびその効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. ハスモンヨトウによる若茎の被害は、8月中旬から発生する(2002~2004年、データ略)。
  2. 黄色蛍光灯は、ハウス内の天井部に設置するより、ハウスの外周に設置する方がハスモンヨトウのハウス内侵入を抑制する効果が高い(表1、図2)。
  3. 20Wの黄色蛍光灯を11m間隔でハウスの外周を囲むように設置すると、ハスモンヨトウによる若茎の被害を著しく軽減でき、農薬散布を0~1回(無設置では4~6回)に低減できる(表1、図1、図2)。なお、黄色蛍光灯は、妻面からのハスモンヨトウ成虫の飛び込みを防ぐため、妻面にハウス2棟につき1基設置する。
  4. 黄色蛍光灯をハウス周囲に設置するためにかかる1000m2当たりの年間経費は、機材等の固定費と電気代の変動費を合計して約5万円となる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. ハスモンヨトウによる被害は8月中旬から確認され11月中旬まで成虫の発生がみられるため、黄色蛍光灯の点灯時期は7月中旬から11月中旬までとする。日没直前から日の出まで終夜点灯し、日没と日の出時刻の季節変化に応じて点灯時間を適宜設定する。
  2. 20Wの黄色蛍光灯(YF21886GL、松下電工製)は、設置間隔12mまではハスモンヨトウの行動抑制が期待できる空間照度1lux以上を確保できる。
  3. 黄色蛍光灯は、破損防止のため点灯しない時期は回収、保管しておく。
図表1 222763-1.jpg
図表2 222763-2.jpg
図表3 222763-3.jpg
図表4 222763-4.jpg
カテゴリ 病害虫 アスパラガス 省力化 農薬 防除 薬剤

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる