タイトル |
ワケギの新育成系統「佐賀2号」 |
担当機関 |
佐賀県農業試験研究センター |
研究期間 |
1996~2001 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2004 |
要約 |
「佐賀2号」は、ワケギ品種「ビルマ在来」とネギ品種「九条太」を両親とする3倍体のワケギで、草丈が高く、葉身が太い大型の系統である。本系統は、他のワケギ品種に比べて低温期の伸長性が優れ、秋冬作に適する。
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キーワード |
ワケギ、育種、品種、3倍体、低温伸長性
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背景・ねらい |
佐賀県で育成したワケギ品種「さが乙女」(平成9年品種登録)は、現在県内各地で栽培されており、夏場に生産されるワケギとして市場にも定着しつつある。しかし、本品種は低温期の伸長性が劣り品質が低下するため、秋以降の生産が困難となっている。そこで、佐賀ワケギの周年出荷体系を確立するために、低温期の伸長性が優れるワケギ品種の開発をねらいとした。
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成果の内容・特徴 |
- 「佐賀2号」は、コルヒチン処理で複2倍体化したワケギ品種「ビルマ在来」を種子親、2倍体のネギ品種「九条太」を花粉親とし、交雑実生の中から選抜した3倍体のワケギである(図1)。
- 「佐賀2号」は、他のワケギ品種「さが乙女」や「熊本在来」に比べて分けつ数は少ないが、草丈は高く、葉身は太く、鱗茎は大きく、ワケギとしては大型である(図2、表1)。
- 「佐賀2号」は、抽苔数が比較的多く、鱗茎の休眠性が「さが乙女」並に浅く、低温期の伸長性が他の品種に比べて優れる(表1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 佐賀県内において、夏秋栽培向きの品種「さが乙女」の後作として、高齢者や婦女子が取り組める、小ネギやホウレンソウの補完的な軽労作物と位置づけ、普及・推進する。
- 植え付け後早い時期に収穫すればワケギとして、十分に株を養成して収穫すれば青ネギの代用として利用できる。
- 本系統は平成16年7月に品種登録の出願を行った。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
育種
出荷調整
ねぎ
品種
ほうれんそう
わけぎ
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