温室内の湿度制御によるミニトマトの病害発生抑制と生育・収量の向上

タイトル 温室内の湿度制御によるミニトマトの病害発生抑制と生育・収量の向上
担当機関 宮崎総農試
研究期間 2002~2002
研究担当者
発行年度 2004
要約 ミニトマトの促成栽培で温室内の相対湿度を90%以下に制御すると、葉カビ病等の多湿に起因する病害の発生が抑制できる。健全葉が確保され草勢が向上するため収量が増加し、裂果の発生も抑制され可販果率も向上する。
キーワード ミニトマト、湿度制御、葉かび病、生育
背景・ねらい 施設栽培の果菜類では多湿に起因する病害が多発する傾向がある。このため、宮崎県内の産学官共同研究で開発した吸収式除湿機による温室内の湿度制御を行い、ミニトマトの生育、収量、品質及び病害発生に対する効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 温室内の相対湿度を90%以下に制御すると、病害の発生が抑制されて健全葉が確保されるため、草勢が良好に維持される(表1)。湿度を制御していない健全葉と光合成速度は差がない(データ省略)。
  2. 温室内の相対湿度を90%以下に制御すると、湿度制御をしない場合より収穫果房数が多く、総収量・可販果収量が増加し、裂果の発生が抑制され可販果率も向上する(表2)。
  3. 温室内の相対湿度を90%以下に制御すると、多湿に起因する病害の発生が抑制され薬剤散布回数が減らせる(表3)。うどんこ病の発生は差がない(データ省略)。
  4. 供試したミニトマト3品種及び中玉トマト2品種で同じ傾向が見られる(データ省略)。
成果の活用面・留意点
  1. 耕種概要等
    供試品種 ミニトマト千果、キャロルクィーン、サンチェリ-250
    中玉トマトレッドオーレ、鈴姫
    台木影武者
    試験区の構成 間口6m、奥行き20mの単棟ビニルハウスを2棟用い、湿度を制御する除湿区と無処理の対照区を設けた。
    播種2002年8月12日、接木8月30日、定植9月18日、主枝摘心2003年4月30日
    栽植距離 畦幅270cm、株間35cm、条間60cm、2条植え、a当たり212株植え
    施肥量 基肥a当たり堆肥400kg、苦土石灰18kg、N1.5kg、P2O52.5kg、K2O1.5kg
    追肥a当たりN5.2kg、P2O52.8kg、K2O5.9kg
    仕立て方法 主枝は1本仕立て斜め誘引とし摘果は行わなかった。
    交配 第3花房開花期までホルモン処理とし、それ以降はマルハナバチを利用した。
    収穫期間 2002年11月5日~2003年6月12日
    温湿度制御温室内気温は午前中摂氏25度、午後摂氏22度、最低夜温摂氏12度を目標に管理した。湿度制御は除湿開始を相対湿度90%とし、2002年11月14日~2003年4月30日まで温室内の相対湿度が常時90%以下になるように管理した。

図表1 222798-1.jpg
図表2 222798-2.jpg
図表3 222798-3.jpg
図表4 222798-4.jpg
カテゴリ うどんこ病 栽培技術 施設栽培 施肥 台木 トマト 播種 品種 マルハナバチ ミニトマト 薬剤

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