醤油醸造用小麦の施肥法

タイトル 醤油醸造用小麦の施肥法
担当機関 大分農研セ
研究期間 2003~2005
研究担当者
発行年度 2005
要約 醤油醸造用に向けた硬質小麦「ニシノカオリ」、「ミナミノカオリ」において安定した収量及びタンパク質含有率13%以上を達成するためには、水稲跡・大豆跡ともに窒素施肥量は、基肥5kg/10a、分げつ肥2kg/10a、穂肥5kg/10a、実肥6kg/10aとする。
キーワード ニシノカオリ、ミナミノカオリ、醤油、栽培法、穂肥、実肥、タンパク質含有率
背景・ねらい 大分県内では醤油醸造企業の協力のもと、硬質小麦「ニシノカオリ」、「ミナミノカオリ」を用いて地産地消を進めている。しかし、生産者側からは既存の施肥体系では収量が低く、醤油醸造用小麦として、新たな施肥基準が望まれている。また、実需からは醤油醸造用として、タンパク質含有率13%以上が要望されている。そこで、収量向上とタンパク質含有率13%を確保するための施肥法について明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 基肥は窒素5kg/10a施用で初期生育量を確保でき(データ省略)、分げつ肥は穂数確保に有効なため2kg/10a施用で増収する。子実タンパク質含有率の向上効果は認められない(表1)。
  2. 穂肥は窒素3kg/10aに比べ5kg/10aの施用で穂数が多く確保でき、安定的に高収量となる。子実タンパク質含有率への向上効果は認められない(表2)。
  3. 窒素4kg/10a以上の実肥施用区は、無施用区に対していずれもタンパク質含有率が有意に向上し、その値は実肥の増加に伴い増加する。醤油醸造用として目標となるタンパク質含有率13%は実肥6kg/10aで安定して達成でき、品質低下は認められない(表3)。
  4. 大豆跡でも「ニシノカオリ」、「ミナミノカオリ」の両品種ともにタンパク質含有率が13%以上で収量も多く、倒伏も無いことから窒素施肥体系としては、基肥5kg/10a、分げつ肥2kg/10a、穂肥5kg/10a、実肥6kg/10aが適当である(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 試験結果は大分県に適用する。
  2. 播種は水稲跡が11月下旬、大豆跡が12月上旬で、播種量は7kg/10aを基準とした。

図表1 222908-1.jpg
図表2 222908-2.jpg
図表3 222908-3.jpg
図表4 222908-4.jpg
カテゴリ 小麦 収量向上 水稲 施肥 大豆 播種 品種

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