タイトル |
畳表の黒変色茎発生に及ぼす品種および施肥条件の影響 |
担当機関 |
熊本農研セ |
研究期間 |
2002~2004 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2005 |
要約 |
畳表筵面に発生する黒変色茎の主な原因は、部分変色茎と考えられ、イグサ栽培において追肥を基準より10日早く開始した場合に、より多く発生し、部分変色茎の少ない「ひのみどり」は、黒変色茎が少ない。
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背景・ねらい |
一部の畳表において、退色が進むと畳表に筋状の黒変色茎が現れ、これが畳表の品位を損なう原因となっている。しかし、その発生要因については解明されていない。そこで、高品質畳表生産を目的として、黒変色茎の発生原因及び畳表の黒変色茎発生に及ぼす品種、施肥条件の影響を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 部分変色が発生している茎の中央部は、部分変色が発生していない茎と比較して、退色後茶褐色~黒褐色となる。また先枯れは、退色後、先枯長以上の長さの黒変色となり、莚面に混入する。(表1、図1)
- 出芽時期が早い茎(古い茎)は、出芽時期が遅い茎(新しい茎)より、先枯れが長く、部分変色茎の割合が多いため、退色後、黒変色茎になる割合が高い。また、「ひのみどり」より「岡山3号」の方が部分変色茎の割合が高く、長いイグサにおいてその傾向は顕著である。(図2)
- 退色後に発生する黒変色茎は、原草長さ105~120cm及び120cm以上において、「ひのみどり」より「岡山3号」の方が、また標準追肥より早期追肥(標準追肥より10日早く追肥を開始)で栽培した場合に有意に多い。窒素施肥量、乾燥温度条件においては、有意差は認められない。(図3)
- 上記3の理由は、黒変色茎の原因と考えられる部分変色茎の割合が、「ひのみどり」より「岡山3号」の方が高く、また標準追肥より10日早く追肥を開始した場合、部分変色茎の割合が高い早期出芽茎(古い茎)が伸長するためと考えられる。(図2、図3)
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成果の活用面・留意点 |
- 畳表の黒変色茎の発生防止のための栽培加工技術に活用する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
いぐさ
加工
乾燥
施肥
品種
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