| タイトル |
水稲品種「Taporuri」の2回刈り栽培における最適1回目刈り取り時期と窒素施肥法 |
| 担当機関 |
(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター |
| 研究期間 |
2003~2005 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
2005 |
| 要約 |
水稲品種「Taporuri」は、飼料イネ品種・系統「モーれつ」および「西海飼253号」と比べ、2回刈り栽培適性がある。「Taporuri」の2回刈り栽培では、穂揃期に1回目イネを刈り取り、1回目イネと2回目イネの両方に追肥することにより、多肥で2700kg/10a程度、また標肥で2550kg/10a程度の極めて高い合計乾物収量が得られる。
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| キーワード |
飼料イネ、乾物収量、2回刈り栽培、Taporuri
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| 背景・ねらい |
飼料イネ栽培では高乾物収量が求められる。台湾の品種「Taporuri」は、極めて高い乾物生産能力を有しているため飼料イネへの利用が期待されるが、極長稈であるため倒伏に弱い欠点がある。この問題を解決するためには、倒伏前の出穂期前後に1回刈り取り、再生イネを飼料イネの収穫適期とされる黄熟期に刈り取る2回刈り栽培を行うことが有効であると考えられる。そこで、本研究では「Taporuri」の2回刈り栽培適性を明らかにするとともに、「Taporuri」の2回刈り栽培において乾物多収を得るための、1回目刈り取り時期、総窒素施肥量、窒素追肥法が合計乾物収量に及ぼす影響を明らかにする。
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| 成果の内容・特徴 |
- 2回刈り栽培における「Taporuri」の合計乾物収量は、「モーれつ」、「西海飼253号」、「ヒノヒカリ」と比べ、それぞれ15%、15%、55%程度高い(図1)。
- 2回刈り栽培における合計乾物収量は、1回刈り栽培と比べ、「Taporuri」では10%程度高いが、「モーれつ」および「西海飼253号」では同程度、「ヒノヒカリ」では10%程度低い(図1)。
- 草丈が190cm程度になる「Taporuri」の倒伏程度は、1回刈り栽培では大きいが、2回刈り栽培では小さい(表1)。
- 「Taporuri」の2回刈り栽培では、穂揃期に1回目イネを刈り取り、窒素追肥法を分施(1回目イネと2回目イネの両方に追肥)とすることにより、多肥(30kgN/10a)で2700kg/10a程度、また標肥(15kgN/10a)で2550kg/10a程度の極めて高い合計乾物収量が得られる(表2、図2)。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 「Taporuri」は1980年に台湾の嘉義農業試験分所からジーンバンクへ導入された品種であり、国内農家の飼料イネ生産に利用可能である。
- 「Taporuri」には脱粒性があり、穂揃期に刈り取る1回目イネでは脱粒しないが、黄熟期に刈り取る2回目イネでは脱粒する可能性がある。
- 本研究では、1回目の刈り取りは湛水状態で手刈りした(地際から15cmの高さ)。1回目刈り取り時の収穫機械による切り株への踏圧と水管理については別途検討が必要である。
- 「Taporuri」の2回刈り栽培(2550kg/10a程度)は、「西海飼253号」の1回刈り栽培(1900kg/10a程度)と比べ、2回目刈り取り分の生産コスト(20,000円/10a程度)が余計に掛かるが、増収(650kg/10a程度)になるため、収益が向上する(35円/kgで販売すると2,750円/10a程度の増収)。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| カテゴリ |
コスト
収穫機
水稲
施肥
品種
水管理
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