パインアップル「サマーゴールド」のハウス栽培における果実高品質生産技術

タイトル パインアップル「サマーゴールド」のハウス栽培における果実高品質生産技術
担当機関 沖縄農試
研究期間 2002~2004
研究担当者
発行年度 2005
キーワード パインアップル、サマーゴールド、ハウス栽培
背景・ねらい 沖縄県では観光施設などで1年を通した生食用パインアップルの需要がある。パインアップルは花芽誘導処理によって周年供給は可能であるが、露地栽培では高品質果実が収穫できる期間は短く、主要品種の「N67-10」では8月からのわずか1ヶ月間、新品種「サマーゴールド」を用いても5月~10月の6ヶ月間である。そこで「サマーゴールド」をビニールハウス栽培することにより、高品質果実の出荷期間を拡大する。
成果の内容・特徴
  1. 「サマーゴールド」における1回目収穫時の酸度は、3月下旬から減少し始める。糖度は収穫時期が遅くなるほど高くなる。この結果、3月下旬の収穫果から食味値が3以上になり、食味が良くなる(図1)。
  2. 「サマーゴールド」をハウス栽培で3月下旬から収穫するには、花芽誘導処理を9月上旬に行う(図2)。9月上旬処理から収穫までの日数は205日間である。
  3. 「サマーゴールド」において高品質で、最も収穫期が前進化する花芽誘導時期は1回目9月上旬処理、2回目が10月上旬処理である。「ボゴール」では1回目10月上旬処理、2回目10月中旬処理の作型である。これら作型の10a当たりの収量を比較すると、1果重が重い「サマーゴールド」の方が2,000kg以上の増収となる(表1)。
  4. 理想的な「サマーゴールド」のハウス栽培法を図3に示す。早めの夏植えを行い、花芽誘導処理とビニール被覆を組み合わせることで、3年間で2回の収穫が可能となる。
成果の活用面・留意点
  1. 沖縄本島北部地域に適応する。
  2. 2月収穫果は褐斑病が発生するため、8月に花芽誘導処理は行わない。
  3. ハウス内が高温になると日焼け果が発生するため、遮光などの日焼け防止を行う。
  4. 吸芽の発生数が多いため、1回目収穫後に吸芽を除去し、1本仕立てにする。
  5. 2回目収穫果からは、吸芽が倒伏しやすいため倒伏防止を行い、収量を確保する。
  6. 他品種との混植は、果実内に種子が発生するため避ける。
  7. 2回目の果実を収穫するには吸芽の生育期間を確保する必要があるため、1回目の花芽誘導処理時期にくらべ1ヶ月程度遅くする。

図表1 223007-1.jpg
図表2 223007-2.jpg
図表3 223007-3.jpg
図表4 223007-4.jpg
カテゴリ 高品質生産技術 出荷調整 新品種 日焼け果 品種 良食味

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