タイトル |
カボスのCA貯蔵に適当なガス組成 |
担当機関 |
大分農林水産研果樹 |
研究期間 |
2001~2007 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2005 |
キーワード |
樹、カンキツ、カボス、CA貯蔵、ガス組成、果皮色、果皮障害
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背景・ねらい |
カボスはハウス、露地、貯蔵と周年出荷が確立されている。しかしながら、露地出荷が大半を占め、出荷最盛期には価格が下落することから、生産意欲の減退を招いている。また、現在、出荷時期を延長するために普及している専用フィルムによるMA貯蔵では、袋詰めに多大な労力を要し、貯蔵量に限界がある。そこで、CA貯蔵による長期・大量・省力貯蔵のための最適なガス組成を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 果皮色は、温度摂氏3度、湿度95%以上で貯蔵した場合、炭酸ガス濃度が同一条件なら、酸素濃度が低いほど緑色が保持され、逆に、酸素濃度が同一条件なら、炭酸ガス濃度が高いほど緑色が保持される(図1)。
- 果皮障害は、炭酸ガス濃度が同一条件なら、酸素濃度が高いほど発生は軽減され、逆に、酸素濃度が同一条件なら、炭酸ガス濃度が低いほど発生は軽減される(図2)。
- 果皮緑色保持のガス組成と果皮障害発生軽減のガス組成は相反する関係にある。果皮障害を低く抑えながら緑色を維持するには酸素9%、炭酸ガス1~4%の貯蔵が適当と考えられる(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 収穫果実の状態(果実体質)にあったガス組成を行うことで、より効率的なCA貯蔵が可能である。
- 果皮色と果皮障害の許容範囲を設定し、適正なガス組成を決定する必要がある。
- 高酸素、高炭酸ガス条件についても検討が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
かぼす
出荷調整
その他のかんきつ
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