タイトル |
秋ギク「神馬」の開花遅延防止のための温度管理 |
担当機関 |
福岡農総試 |
研究期間 |
2001~2004 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
2005 |
要約 |
秋ギク「神馬」は、親株時の摂氏10度以下の低温遭遇により開花が遅延する性質を獲得する。その場合、電照期間中の生育温度が低いと、開花時の葉数が増加し、開花期が大きく遅延する。4月出し栽培では、親株の夜間最低気温を摂氏15度、電照期間中を摂氏12度、消灯後を摂氏15度に加温することで、暖房経費が低減でき、品質のよい切り花が収穫できる。
|
キーワード |
秋ギク、神馬、生育温度、開花遅延、暖房経費
|
背景・ねらい |
秋ギク「神馬」は比較的低温で管理しても伸長性が大きく、秀品率も高いという優れた特性を有するが、10月以降に定植し1月から4月に出荷する作型では、開花が遅延する現象があり問題となっている。そこで、生育温度と開花遅延の関係について明らかにし、4月出し栽培における親株、電照期間中、消灯後の生育ステージごとの温度管理ついて検討し、開花が順調で、品質が良好となる栽培管理法を確立する。
|
成果の内容・特徴 |
- 「神馬」は親株時の摂氏10度以下の低温遭遇により開花が遅延し、開花時の葉数が増加する(図1、図2)。
- 低温に遭遇した親株から採穂した苗では、電照期間中の生育温度が低い場合、花芽分化開始時期が遅れ、葉数が増加し、開花期が大きく遅延する(図3、一部データ略)。
- 4月出し栽培において開花遅延を防止するためには、親株の夜間最低気温を摂氏15度、電照期間中を摂氏12度、消灯後を摂氏15度に加温することで、開花は順調で花形の良好な切り花が収穫でき、暖房経費が低減できる(表1)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 秋ギク「神馬」の挿し芽苗利用による1~4月出し栽培技術として利用できる。
- 電照期間中の夜間の最低気温は、実温で摂氏12度以上を確保する。また、昼温の低下も開花が遅延する原因となる。しかし、必要以上に昼温を高く設定すると、伸長性や秀品率が低下する場合があり、昼温は摂氏20~23度程度を目安に管理する。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
図表4 |
 |
カテゴリ |
馬
温度管理
栽培技術
出荷調整
|