湿度の急変による葉ネギの葉先枯れ症の発生と葉面ワックス量

タイトル 湿度の急変による葉ネギの葉先枯れ症の発生と葉面ワックス量
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究期間 2003~2005
研究担当者
発行年度 2005
要約 葉ネギの栽培期間中に高湿度から低湿度へと急変すると、梅雨期では葉先枯れ症の発生が助長されるが、盛夏期には助長されない。梅雨期の葉ネギの葉面ワックス量は盛夏期に比べて少ない。蒸散抑制剤処理により葉面ワックス量を増やした場合も葉先枯れ症の発生は少ない。
キーワード 葉ネギ、葉先枯れ症、葉面ワックス
背景・ねらい 葉ネギの栽培では、葉先枯れ症の発生が問題となっている。葉先枯れ症は水耕および土耕栽培ともに春から秋まで発生し、梅雨明け頃に最も多く発生する。特に曇雨天が続いた後の晴天時に発生が顕著である。このことから湿度の急激な変化が葉先枯れ症の発生を助長していると考えられるため、葉先枯れ症の発生と湿度条件の変化および葉面ワックス量の関係を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. ガラス室で栽培した葉ネギを高湿度条件下に4日間置き、再び低湿度のガラス室に戻すことで湿度を急変させると、7月上旬の梅雨期に栽培した葉ネギでは葉先枯れ症の発生が助長される。しかし、8月上旬の盛夏期に栽培した葉ネギでは湿度を急変させても葉先枯れ症の発生は助長されない(表1)。
  2. 梅雨期の6月に栽培した葉ネギの葉面ワックス量は、盛夏期の8月に栽培したものより少ない(図1)。
  3. 遮光・ミスト散水条件下で栽培した葉ネギに蒸散抑制剤(パラフィン水和剤およびワックス剤)を処理すると、乾燥条件のガラス室に移した場合、無処理のものに比べ葉先枯れ症の発生は少なくなる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 葉先枯れ症の発生軽減を目的とした栽培技術の確立に有効な知見として活用できる。
  2. パラフィン水和剤およびワックス剤はネギに対して使用が認められていないため、実際栽培では葉先枯れ症対策に利用することはできない。

図表1 223083-1.jpg
図表2 223083-2.jpg
図表3 223083-3.jpg
カテゴリ 乾燥 栽培技術 ねぎ

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