タイトル |
ジャーガルにおける排土型心土破砕機の適応トラクタ |
担当機関 |
沖縄県農研 |
研究期間 |
2003~2005 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2006 |
要約 |
ジャーガルで排土型心土破砕機を使用するには、小型の場合30kW級以上、中型では60kW級以上のトラクタが必要である。
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キーワード |
ジャーガル、心土破砕、けん引抵抗、適応トラクタ
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背景・ねらい |
ほ場の排水性改善のための個別技術を適切に組み合わせ、ジャーガルでの畑作栽培に適用できる持続的な土壌物理性の改善技術体系を確立するため、従来の心土破砕機に比べ排水性改善効果が高いとされる排土型心土破砕機(以下排土型という)のうち中型、小型の適応性について検討する。また、サトウキビの株出管理作業時の使用を前提とし排土量を抑制するため排土板の改良を行う。
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成果の内容・特徴 |
- ジャーガルにおいて含水比24.0~29.1%、土壌硬度848~1127kPaの条件で、ブレードを2本装着(間隔130cm、表2)した中型排土型を用いて耕深50cmを目標に心土破砕作業を行うとけん引抵抗は19.5~32.1kNとなる。けん引抵抗とトラクタのけん引係数、四輪駆動係数から適応トラクタの重量は2.2~3.9tとなり、60kW級以上のトラクタが必要である(表1)。
- 同じく含水比21.0~28.5%、土壌硬度842~1622kPaの条件で、中型排土型を用い、排土量を低減するため排土板を短く改良したブレードを2本装着(間隔130cm、表2、図1)して目標耕深50cmで心土破砕作業を行うとけん引抵抗は18.3~33.0kNである。この場合の適応トラクタの重量は2.2~4.0tとなり、60kW級以上のトラクタが必要である(表1)。
- 含水比24.8~27.1%、土壌硬度793~1026kPaの条件で、ブレードを2本装着(間隔120cm、表2)した小型排土型を用いて耕深40cmを目標に破砕作業を行うとけん引抵抗は15.4~19.8kNである。適応トラクタの重量は1.8~2.4tとなり、30kW級以上のトラクタが必要である(表1)。
- 排土型はブレードを1~3本装着できるが、中型では3本装着時のけん引抵抗は2本装着時の1.1~1.5倍(図2)となり、適応トラクタは75kW級以上が目安となる。
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成果の活用面・留意点 |
- ジャーガルでのサトウキビやレタス栽培等における排土型心土破砕機使用時の適応トラクタ選定に活用できる。
- 十分な排水性改善効果を得るためには、できるだけ乾燥した土壌状態でピッチング現象が発生しない(前輪が浮かない)程度の速度で施工するのが望ましい。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
乾燥
さとうきび
排水性
レタス
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