ニガウリの受精機構

タイトル ニガウリの受精機構
担当機関 鹿児島県農業開発総合センター
研究期間 2002~2006
研究担当者
発行年度 2006
要約 ニガウリの雌花は、雌ずいの花柱内に3箇所の花粉管誘導組織があり、花粉は受粉後直ちに発芽し、花粉管の伸長が始まる。花粉管は柱頭、花柱内を束になって伸長し、受精4時間から8時間後に始まり、12時間後にほぼ完了する。
キーワード ニガウリ、花粉、花粉管、受粉、受精
背景・ねらい 鹿児島県育成品種「か交5号」は品質が優れ、雌花着生、着果数が多いことから多収であるが、低温期は着果が不安定であり産地で問題になっている。また、ニガウリの受精機構は花粉管伸長速度など不明な点が多い。
そこで、ニガウリの受精機構を明らかにし、着果安定の基礎資料に資する。
成果の内容・特徴 1.開花時における雌花の長さは、柱頭3.5mm、花柱3.3mm、子房長が37mm程度である。花柱内には3箇所の花粉管誘導組織が存在し、子房先端部で1箇所に集束し、子房内でそれぞれ胚珠組織に通じる(図1)。
2.受粉4時間後の花柱切断での着果率は5~15%程度、8時間後では100%であることから受精は受粉後4時間から8時間で開始する。12時間後には無処理と同等の種子数であることから概ね完了する(図2)。
3.蛍光顕微鏡の観察でも、花粉管は受粉4時間後に子房内へ到達する。柱頭・花柱が6.8mm程度であることから花柱内を1時間に1~2mm伸長する(図1、図2)。
4.受粉2時間後の花粉管伸長は摂氏20度が1.94mm、摂氏30度が3.66mmで、摂氏30度の方が長いことから、花粉管伸長は温度が影響する(表1)。
5.花粉管は受粉量が多い方が長いことから、花粉管の伸長は、花粉の密度が影響する(表1)。
成果の活用面・留意点 1.受粉作業における着果安定のための基礎資料になる。
2.2005年半促成栽培は無加温ビニルハウスで、2005年抑制栽培はガラスハウスで夜温摂氏17度を目標に暖房機で加温し、いずれも昼温は摂氏30度を目標に換気して栽培した。

図表1 223295-1.jpg
図表2 223295-2.jpg
図表3 223295-3.jpg
図表4 223295-4.jpg
カテゴリ 受粉 にがうり 品種

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