タイトル | 堆肥を投入した施設圃場における宮崎型改良陽熱消毒法による大腸菌の消毒効果 |
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担当機関 | 宮崎総農試 |
研究期間 | 2004~2006 |
研究担当者 | |
発行年度 | 2006 |
要約 | 施設圃場において宮崎型改良陽熱消毒法を夏場に行うと、摂氏40度以上の地温(15cm)が2週間程度確保でき、大腸菌を接種した堆肥を施用しても土壌中の大腸菌は未検出となる。 |
キーワード | 宮崎型改良陽熱消毒法、堆肥、地温、施設圃場、大腸菌 |
背景・ねらい | 堆肥化過程において発酵温度が十分に確保できる適切な完熟堆肥化により、大腸菌は未検出となり、堆肥の生物的安全性が高まる。しかし、発酵温度の確保が不十分な場合や、完熟堆肥への堆肥原料や未熟堆肥の混入による大腸菌の再汚染等が懸念される堆肥が施用された場合、植物の土壌病害虫に高い効果が認められている宮崎型改良陽熱消毒法(白木1999)を利用することで、堆肥投入土壌の生物的安全性が高まることを明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1.宮崎型改良陽熱消毒法は、従来の陽熱消毒法と同様に、夏場に行うと、摂氏40度以上の地温(15cm)が2週間程度確保できる(図1)。またこの消毒法は、堆肥・基肥施用、耕うん後に、畦立て、散水して土壌水分を高め、ビニールで被覆し、消毒後はそのまま定植する体系であることから土壌の移動は非常に少なく、ハウス周縁部からの生物的再汚染の可能性が低い(図2)。 2.黒ボク土ハウスに大腸菌を接種した堆肥を2t/10a相当量施用し、宮崎型改良陽熱消毒法を行うと、土壌中の大腸菌数は1週間後には検出限界以下となる(表1)。また、陽熱消毒を行わない場合、堆肥投入4週間後に、培養法では検出できなくても大腸菌が生き残っている場合がある。 |
成果の活用面・留意点 | 1.生物的再汚染を防ぐため、製品(完熟堆肥)管理を適正に行い、作業機械等の清掃に努める。 2.陽熱消毒前はハウスサイドを整理し、処理後はハウス周辺からの再汚染がないようにする。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 害虫 栽培技術 |