タイトル |
食糧用大麦の新ランク区分に基づいた「はるしずく」の刈取適期 |
担当機関 |
福岡県農業総合試験場 |
研究期間 |
2004~2005 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2007 |
要約 |
食糧用大麦における新ランク区分の基準項目である精麦白度および正常粒率からみた「はるしずく」の刈取適期は、「ニシノチカラ」と同様に成熟期後3~4日以降である。また、刈取適期の判定は、屈曲した穂が全体の約80%以上に達した時期である。
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キーワード |
食糧用大麦、刈取適期、収量関連形質、精麦特性、はるしずく
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背景・ねらい |
食糧用大麦の生産においては、品質に基づいた新たなランク区分の導入により、さらなる品質の向上と安定供給が求められている。このような状況の中、福岡県では生産性が高く、精麦および醸造適性が優れる食糧用二条大麦品種として、「はるしずく」を準奨励品種に採用した。そこで、食糧用大麦の新ランク区分に基づいた「はるしずく」の刈取適期を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 収量および外観品質が最も安定して優れる刈取時期は、成熟期後3~4日以降である。整粒歩合は、成熟期前が少雨の2005年では成熟期後4日頃に、成熟期前が多雨の2006年では成熟期後7~8日に高水準となる。容積重は、少雨年の2005年では刈取時期が遅いほど、多雨年の2006年では早いほど重い傾向を示す。検査等級は、子実水分が高い成熟期頃の刈取では劣り、成熟期後3~4日以降は安定して優れる(図1、表1)。
- 精麦特性が最も安定して優れる刈取時期は、成熟期後3~4日以降であり、子実水分が高い成熟期頃の刈取は、精麦白度が劣り、正常粒率が低下する(表1)。
- 「はるしずく」の刈取時期別の収量関連形質、外観品質および精麦特性は、既存品種「ニシノチカラ」と同様の傾向を示し、「ニシノチカラ」に準じた刈取適期の判定が適用できる(表1)。
- 刈取適期の穂の垂れ方が垂頭種の「ニシノチカラ」と異なり、直頭種の「はるしずく」は、穂首部分が屈曲する。屈曲した穂が全体の約80%以上に達した時期が刈取適期(成熟期後3~4日)である(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 大麦の安定生産と品質向上のための刈取適期判定基準として利用する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
大麦
品種
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