アスパラガスにおける近紫外線除去フィルムの害虫抑制と利用法

タイトル アスパラガスにおける近紫外線除去フィルムの害虫抑制と利用法
担当機関 福岡農総試
研究期間 2004~2006
研究担当者
発行年度 2007
要約 アスパラガス半促成長期どり栽培で近紫外線除去フィルムを展張すると、モモアカアブラムシ、ネギアザミウマの発生を低減し、農薬散布回数を30%削減できる。ネギアザミウマは、高さ1m付近の側枝をA4判の虫見板上で3回はたいて2頭程度で防除する。
キーワード アスパラガス、近紫外線除去フィルム、アブラムシ、アザミウマ、減農薬
背景・ねらい アスパラガス半促成長期どり栽培では、福岡県の減農薬・減化学肥料認証制度の基準(化学農薬散布回数18成分、化学肥料由来の窒素施用量53kg/10aの半分)を満たす安定生産技術が確立されていない。また、アスパラガスの雨よけハウスには、厚さ0.1mmのフィルムを破損しない限り3年程度展張するのが一般的である。
そこで、アスパラガスの減農薬栽培を確立するための一技術として、近紫外線除去フィルムにおける3年展張までの害虫抑制効果、防除適期および生育への影響を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. アスパラガス雨よけハウスの天井に厚さ0.1mmの近紫外線除去フィルムを展張すると、通常の2~3年間使用でも一般フィルムに比べてモモアカアブラムシおよびネギアザミウマの発生量を低減し、農薬散布回数を30%削減できる(図1、図2)。
  2. ネギアザミウマは、高さ1m付近の側枝をA4判の虫見板上で3回はたいて2.7頭落ちてくると若茎の被害が10%以上になるので、2頭程度で防除する(図3)。
  3. 近紫外線除去フィルムの展張により、アスパラガスの二次側枝は生育が旺盛になるが、収量および若茎の緑着色には影響しない(図4、一部データ略)。
成果の活用面・留意点
  1. 本試験で使用した近紫外線除去フィルムはポリオレフィン系のグローマスターで、3年間の展張で360nm付近の紫外部を7%程度透過する。厚さ0.1mmの近紫外線除去フィルムは、短期展張に対応した資材であり、3年程度の長期展張をすると種類により害虫抑制効果が不十分になる資材もあるので注意が必要。

図表1 223453-1.jpg
図表2 223453-2.jpg
図表3 223453-3.jpg
カテゴリ 肥料 病害虫 アスパラガス 害虫 ねぎ 農薬 防除

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