タイトル |
杉バークを培地としたバラの循環式養液栽培における養液の加温効果 |
担当機関 |
大分農林水産研花き |
研究期間 |
2006~2008 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
2007 |
要約 |
循環式養液栽培において加温した養液で培地温度を高めると切花本数が増加する
|
キーワード |
バラ、循環式養液栽培、培地加温
|
背景・ねらい |
トマトなどで、生産性を維持しつつ暖房経費を節減する方法の一つに、温室内の気温を低く保ち、地温を部分的に高める技術が知られている。そこで、低温管理下のバラに対し加温した養液を循環させ、培地温度を高めた場合の生産性を検討する。
|
成果の内容・特徴 |
- 杉バークを培地に用いたバラの循環式養液栽培で、温室最低夜温13℃程度の条件下で、25℃に加温した循環養液を給液すると培地温度が20℃程度となり、無加温養液循環より切り花本数が増加する(図1、表1)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 循環式で培地加温する杉バークは、繊維が細かく弾力性があり、適度な排水性のものを用いる。また、給液には極細のチューブ(商品名:テンタクル細管など)で30ml/分/ノズル以上の吐出量のものがよい。
- プランターに詰めた杉バーク培地内では、通常のかけ流し式養液栽培程度の点滴量では横方向に充分浸透せず、培地温度もさほど上がらない。培地全体を暖めるには、培地に水分が一時的に飽和する程度の給液量が必要で、給液ピッチが10cmの場合、1ノズル当たり30~40ml/分の流量で5分間程度の給液時間が必要である(図2、図3)。
- 培地内の水分動態は、培地と温度差の大きい水を所定の条件で給水し、培地内の温度分布を赤外線熱画像装置で撮影すると容易に把握できる(図3)。
|
図表1 |
|
カテゴリ |
トマト
排水性
ばら
養液栽培
|