タイトル |
イタリアンライグラスの水田における播種遅延時の雑草抑制方法 |
担当機関 |
福岡県農業総合試験場 |
研究期間 |
2005~2007 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2008 |
要約 |
水田でのイタリアンライグラスの播種期が12月まで遅延した場合、弾丸暗渠や明渠を設置して圃場の排水性を高め、低温伸長性の高い品種を用い、5kg/10aで播種すると、スズメノカタビラ主体の雑草割合を最小限に抑制できる。
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キーワード |
イタリアンライグラス、水田、スズメノカタビラ、雑草、耕種的防除
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背景・ねらい |
暖地で最も重要な冬作飼料作物であるイタリアンライグラスの播種適期は10月である。ところが近年、作付け体系の変化等に伴い播種期が12月まで遅れる場合があり、スズメノカタビラ等の強害雑草が多発し問題となっている。このため、イタリアンライグラス生産ほ場において、強害雑草の耕種的防除技術が求められている。
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成果の内容・特徴 |
- 低温伸長性に優れるイタリアンライグラス品種は12月に播種が遅れた場合の雑草抑制効果が高い(図1、表1、表2)。
- ほ場の排水性が良いと雑草割合を低く抑える(表2)。
- 施肥における基肥重視と追肥重視による雑草割合への影響は見られない(表2)。
- 播種量の多少は雑草割合に影響し、5kg/10aで播種すれば雑草の割合を低く抑える。(表2)。
- 水田の12月播種において排水を良好にし、適品種をもちい、適播種量で栽培すれば、雑草の混入割合を57%から14%に抑えることが出来る(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 福岡県内のイタリアンライグラス雑草対策についての技術指導に活用できる。
- 排水性の目安は、10~20mm降雨後1日後に滞水が無い場合を良とし、3日程度以上滞水が継続する場合不良とする。例えば弾丸暗渠や明渠を設ける。
- 播種量が多い場合、刈り取り時期が遅くなると倒伏の危険が高くなるので、出穂期の適期刈りを励行する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
イタリアンライグラス
雑草
飼料作物
水田
施肥
排水性
播種
品種
防除
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