タイトル |
えぐみが少なくサラダや電子レンジ調理に適するゴボウ品種 |
担当機関 |
福岡農総試 |
研究期間 |
2005~2007 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
2008 |
要約 |
サラダ用ゴボウ品種として選定した「コバルト極早生」と「新ごぼう」は、生食だけでなく、電子レンジ調理にも適しており、ゆがきよりもポリフェノールの流出が少なく、食味が優れる。
|
キーワード |
サラダ、ゴボウ、「コバルト極早生」、「新ごぼう」、電子レンジ調理、ポリフェノール
|
背景・ねらい |
福岡県の特産物の一つであるゴボウは、食物繊維やポリフェノール、オリゴ糖、イヌリン等の機能性成分が含まれ、健康に優れた食材として認知され始めている。しかし、調理に手間がかかる等の理由から消費量は伸び悩んでおり、県産ゴボウの生産振興を図るためには、新たな需要の増加につながる特徴ある商材の開発が必要である。 そこで、生食でもおいしいサラダ向け品種を選定するとともに、さらにおいしく簡単に調理できる電子レンジ調理でのポリフェノール含量と食味について明らかにする。
|
成果の内容・特徴 |
- 生食において、「コバルト極早生」と「新ごぼう」は、「柳川理想」や「山田早生」に比べ、糖度が高くてえぐみや褐変が少なく、食味が優れる(表1)。
- 電子レンジ調理において、「コバルト極早生」は「柳川理想」や「山田早生」より軟らかく、「新ごぼう」は「山田早生」よりも食味が優れる(表2)。
- ゴボウの電子レンジ調理は、ゆがきよりも短時間ででき、ポリフェノールの流出が少なく、糖度が高くて甘みが強く、食味総合評価が高い(表3、表4)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 「コバルト極早生」(柳川採種研究会)は根長が50cm程度で収穫しやすいが、取り遅れると空洞や亀裂を生じやすい。「新ごぼう」(中原採種場)は根長が70cm程度の極早生種で低温伸長性に優れる。
- 栽培法は、株間を4cm(栽植密度7,140株/a)、施肥量をN-P2O5-K2Oを各3.8㎏/aとする以外は、従来の若掘りゴボウと同様である。サラダ向けの収穫サイズは根径15~19mmで食味が優れる。作型は8月播種の11月収穫から12月播種の5月収穫まで可能である。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
図表4 |
 |
カテゴリ |
機能性成分
ごぼう
施肥
播種
品種
良食味
|