タイトル |
一次反応式を用いた有機質肥料の土壌別窒素無機化特性値 |
担当機関 |
(独)農業環境技術研究所 |
研究期間 |
1992~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
無機化のモデルとして、杉原らの一次反応式を基本とした単純型のモデル曲線を設定し、三つの特性値(可分解性窒素量、無機化速度定数、活性化エネルギー)を求めることによって、畑状態における有機質肥料の無機化特性を、土壌別に明らかにした。
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キーワード |
一次反応式、単純型、特性値、可分解性窒素量、無機化速度定数、活性化エネルギー、畑状態における有機質肥料、無機化特性、土壌別
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背景・ねらい |
市販の有機質肥料は、作物の高品質化、濃度障害回避をねらって、施設や露地畑の野菜、花卉、茶栽培の農家で根強い人気がある。本肥料は、通常5%内外の窒素を含有するが、その形態組成がさまざまであり、土壌の種類や作物栽培によってその施肥法が異なる。本研究では、代表的な有機質肥料を用いて、その窒素無機化特性を明らかにした。
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成果の内容・特徴 |
- 魚粕(TN7.22%)、骨粉(TN4.70%)、ナタネ粕(TN5.49%)、有機混合(TN5.94%、魚粕、骨粉、ナタネ粕を4:2:4の重量比で混合したもの)(第1表)の無機化特性を知るため、三種類の土壌(観音台の黒ボク土、鴻巣の灰色低地土、高師ヶ原の黄色土)(第2表)と三段階の温度(20、25、30℃)条件で畑状態における無機化試験を実施した。
- 上記無機化試験のデータを反応速度式を用いて解析し、三種類の土壌とも杉原らの単純型モデルによく適合することを認めた。用いた反応速度式は、N=No[1-exp(-k・t)]である。なお、Noは可分解性有機態窒素量(100mgN相当量の有機質肥料を添加した場合のmgN)、kは無機化速度定数(day-1)、tは時間(day)である。
- 単純型モデル曲線へのあてはめによって得られた無機化特性値は、可分解性窒素量、無機化速度定数、活性化エネルギーによって、土壌別に明らかにされた(第3表)。 灰色低地土と黄色土での可分解性窒素量は、ナタネ粕、魚粕、有機混合、骨粉の順に前者ほど多いが、黒ボク土では有機混合で最も多く検出された。無機化速度定数は、同じ肥料でも土壌によって異なり、ナタネ粕では黒ボク土、灰色低地土、黄色土の順に、有機混合では灰色低地土、黄色土、黒ボク土の順にいずれも前者ほど大きいことが確かめられた。
各有機質肥料の活性化エネルギーは、土壌間で最大1.2~2.4倍の開きが認められるが、魚粕と骨粉では灰色低地土、ナタネ粕では黒ボク土、有機混合では黄色土と黒ボク土で他土壌より大きいことが明らかとなった。
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成果の活用面・留意点 |
本成果は、類似土壌の有機質肥料分解予測マップの作成に利用されるとともに、合理的施肥法の開発に役立つ。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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図表6 |
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図表7 |
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カテゴリ |
土づくり
肥料
施肥
茶
なたね
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