タイトル |
高所作業用デッキ |
担当機関 |
生物系特定産業技術研究推進機構 |
研究期間 |
1994~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
傾斜地用多目的作業車用に開発した高所作業用アタッチメントで、旋回機構及び繰出し式の張出板を備えた小型のデッキが、ガイドに沿って垂直に昇降する。デッキは着脱式で、収穫果実の運搬用作業機としても利用可能である。
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背景・ねらい |
果樹栽培においては、せん定、摘果、収穫のように脚立を利用した作業が多く、その省力化が課題となっている。これらの作業の省力化と労働強度の軽減、安全性の向上を図るために、傾斜地用多目的作業車に装着する昇降式の高所作業用デッキを開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 高所作業用デッキは、傾斜地用多目的作業車(平成3年度果樹研究成果情報「カンキツ園用汎用作業車」の発展型)のアタッチメントとして開発したものである。
- 高所作業用デッキHD-2型(図1)は、作業者の足場となるデッキ部及びデッキ昇降用のガイドとなるマスト部から構成される。マストは多目的作業車の後部ヒッチに装着し、油圧モータによって水平に旋回する機能を有している。
- デッキ部の大きさは、長さ1000mm、幅740mmで、マストに沿って地上高510~1510mmの範囲を垂直に昇降し、作業者の安定した足場となる。デッキには6本のアルミニウム製張出板が内蔵され、直流電動機で駆動されるローラの摩擦力によって、左右に510mmずつ繰り出すことができる。この張出板の機能及びマストの旋回機能によって、目標の作業位置に迅速に接近することができ、樹冠内作業を容易に行うことができる。
- 収穫作業の効率化を図るため、マストの左右に2個の収穫箱積載用台を設け、デッキと共に昇降する構造となっている。また、マストへのデッキ装着は、着脱可能なヒッチ式とし、簡単な操作でデッキを取り外してフォーク(図2)と交換することができる。この機能によって、収穫果実の運搬や積替え作業にも利用できる。なお、運搬車としての積載量は500kgで、フォークによる積替え作業時の積載量は250kgである。
(表1)
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成果の活用面・留意点 |
- 農用高所作業車の機能向上技術として利用できる。
- 実用化に当たっては、高所作業用装置としての安全機能の充実が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
傾斜地
省力化
その他のかんきつ
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