タイトル |
カンキツ高うね栽培用土壌管理機 |
担当機関 |
生物系特定産業技術研究推進機構 |
研究期間 |
1994~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
カンキツ類の高うね栽培を対象とした、傾斜地用多目的作業車の土壌管理用アタッチメントで、うね立て用ロータリによって崩れたうねの修復を行うとともに、揺動式根切り刃によって、うねの裾部分の断根を行うことができる。
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背景・ねらい |
わが国の果樹栽培においては、高品質果実の生産が重要な課題となっており、カンキツ類では根域制限栽培が注目されている。カンキツの根域制限栽培の中で、高うね栽培はボックス栽培と並んで有効な方法であるため、その省力的栽培に必要な土壌管理用作業機の開発を行う。
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成果の内容・特徴 |
- 傾斜地用多目的作業車(平成3年度果樹研究成果情報「カンキツ園用汎用作業車」の発展型)のアタッチメントとして、高うね栽培用土壌管理機COR-10型(図1)を試作した。本試作機は、多目的作業車の前部ヒッチに装着し、油圧によって駆動する方式となっている。
- 本試作機は、通路上に崩れ落ちた土壌をうね立てロータリによってうねの上部に移動させるとともに、果樹の断根を行って、高うねによる水分制御効果を維持する作業機である(図2)。
- 根切り刃は、センタドライブ式のうね立てロータリの左右側方に取付けられており、ロータリ爪軸の回転を利用したクランク機構によって刃が前後に揺動し、うねの底部に貫入して断根を行う。
- ロータリ爪又は根切り刃を取外すことによって、それぞれの単独作業を行うことも可能である。また、ロータリと根切り刃の耕深設定は、作業機前部に設けた支持車輪の高さを調節することによって行う(表)。
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成果の活用面・留意点 |
- 高うね栽培用の土壌管理機開発のための資料として活用できる。
- 試作機COR-10型の作業幅は1000mmの固定式としたが、実用機の開発にあたっては、作業幅を可変式にするとともに、うねの形状や寸法など栽培様式の標準化が必要である。
- 本方式による断根の効果等については、栽培面からの検討とデータの蓄積が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
傾斜地
その他のかんきつ
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