タイトル |
汎用型果実硬度計 |
担当機関 |
生物系特定産業技術研究推進機構 |
研究期間 |
1994~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
本計測器は、計測対象への荷重状態をリアルタイムで確認しながら荷重・変位を検出し、見かけのバネ定数によって軟らかさを熟度に関わらず被破壊かつ簡便に評価する携帯型の果実硬度計である。
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背景・ねらい |
果実等の軟らかさを弾性範囲で被破壊的に評価する方法として、一定荷重条件下の変形量測定や一定変形量を与えたときの荷重測定等が行われている。しかし、これらの方法では、対象に適した弾性的測定条件を事前調査しておく必要があり、測定条件が異なればデータの直接比較ができなかった。そこで、果実の軟らかさを果実の種類や熟度等に関わらず比較・評価できる携帯可能な計測器を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 本計測器(図1)は測定部とコントローラ部からなる。測定部(図2)は、一端が薄型の荷重変換器に接する加圧プランジャ(φ6)と果実の変形にともないスライドする変位検出ヘッドを持ち、その外側にバネを介して設けたグリップにより、弾力的に圧縮できる構造となっている。また、コントローラ部の液晶パネルでは、荷重・変位の弾性的変化をリアルタイムに確認でき、加圧中止と同時に見かけのバネ定数が表示される。
なお、屋内外で測定ができるよう電源はAC100VとDC12Vが選択できるようにした。
- 手動加圧による荷重・変位データの変動誤差を最小限にするため、圧縮時の荷重・変位データを直線回帰することで見かけのバネ定数を算出している。
- 熟度の異なるキウイフルーツを供試した結果、弾性的荷重範囲で測定でき、HITカウンタ(φ8)のデータから算出した見かけのバネ定数とも高い相関が見られた(図3)。
- バネを介してゆっくりと加圧できる構造であるため、軟弱な青果物に対しても、圧痕なく測定が行える見通しが得られた(図4)。
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成果の活用面・留意点 |
- 野菜等の果実以外の農産物にも適用できる可能性が高い。
- 測定部を手で保持するため、若干の慣れを必要とする。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
キウイフルーツ
くり
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