タイトル |
極大粒・良質のあずき新品種候補系統「十育133号」 |
担当機関 |
北海道立十勝農業試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
あずき「十育133号」は北海道の大納言小豆の主要品種である「アカネダイナゴン」より大粒で大納言規格内子実収量が多く、種皮色が淡く、外観品質・加工適性ともに優れた、中生の大納言系統である。
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背景・ねらい |
北海道における大納言小豆の主要品種である「アカネダイナゴン」の主な栽 培地帯である道央では、登熟期間の気温が高いため子実が小粒化し、流通上の大納言規格に入らない場合がある。一方平成元年に育成された極大粒品種の「カムイダイナゴン」は、種皮色・あん色が濃いため実需者に受け入れられず、作付けが減少している。更に、平成5年の大冷害による大納言小豆の価格高騰、平成6年の高温による小粒化と品質不良のため、中国から「アカネダイナゴン」並の粒大の小豆が輸入され、「アカネダイナゴン」に代って流通した。このため、北海道に適する種皮色の明るい極大粒の高品質品種の育成が要望されていた。
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成果の内容・特徴 |
- 「十育113号」(のちに「ベニダイナゴン」)×「十育80号」から育成された、中生、極大粒、良質の大納言系統である。
- 粒大が「アカネダイナゴン」より約20%大きく「カムイダイナゴン」と同じ"極大粒"に属し、大納言規格(5.5mm篩以上)内子実収量が「アカネダイナゴン」より多い。
- 種皮色が"淡赤"で外観品質が「アカネダイナゴン」、「カムイダイナゴン」より優れる。
- 加工製品の色が「アカネダイナゴン」より明るく、加工適性も優る。
- 耐冷性が「アカネダイナゴン」よりやや弱い。
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成果の活用面・留意点 |
- 栽培適地は道央・道南の大納言品種栽培地帯で、「アカネダイナゴン」、「カムイダイナゴン」の一部に置き換える。普及見込み面積は1,500haである。
- 本系統の良質性を確保するため、栽培に当たっては、雨害による品質低下が起きないよう、刈り遅れを避けて適期収穫に努める。
- 落葉病・萎凋病・茎疫病・ウイルス病に抵抗性がないので、栽培にあたっては適正な輪作を行うとともに適正な防除に努める。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
あずき
加工
加工適性
新品種
抵抗性
凍害
品種
防除
輪作
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