早生、極大粒黒豆新品種候補系統「東山黒175号」

タイトル 早生、極大粒黒豆新品種候補系統「東山黒175号」
担当機関 長野県中信農業試験場
研究期間
研究担当者
発行年度 1996
要約 「だいず東山黒175号」は、ダイズモザイク病高度抵抗性の早生の黒豆である。極大粒で粒質は「丹波黒」に似る。栽培適地は北陸、北関東及び東山地域である。
背景・ねらい 現在、黒豆の生産は、北海道の「光黒系」と近畿以西の「丹波黒系」がほとんどを占めている。その他の地域においては、在来種を中心に自家消費あるいは地域特産として栽培されている。
現在栽培されている黒豆はダイズモザイク病に弱く、小粒化・低収をまねいており、ダイズモザイク病抵抗性を付与し生産の安定を図る必要があったため、昭和59年より、黒豆のダイズモザイク病抵抗性育種を進めてきた。
本系統はこのような取組みの中で、「丹波黒」並の品質をもつダイズモザイク病に高度抵抗性の早生系統を目標として、選抜・固定した系統である。早生で粒質が「丹波黒」に似ることから、早期出荷による地域特産化の確立が可能となる。
成果の内容・特徴
  1. 「東山黒175号」は昭和59年に長野県中信農業試験場(農林水産省大豆指定試験地)において、「丹波黒」を母に、「東山140号」を父として人工交配し、選抜・固定を図ってきた系統である。
  2. ダイズモザイク病に高度抵抗性である。
  3. 「信濃早生黒」に比べ、長茎で分枝は長く開張し、倒伏・蔓化しやすい。
  4. 早生、極大粒・良質で多収の黒豆である。
  5. 粒質は「丹波黒」に似、蝋質を有し、光沢は弱である。
成果の活用面・留意点
  1. 適地は北陸、北関東及び東山地域である。
  2. ダイズシストセンチュウに弱いので、汚染地域での栽培は避ける。
  3. 初期成育が旺盛で長茎となるので,過度の早播き・密植を避けるとともに、倒伏を防ぐ対策を行う。
  4. 大莢で着莢数が少ないので、適正な病害虫防除を励行する。
図表1 224032-1.gif
図表2 224032-2.gif
図表3 224032-3.gif
図表4 224032-4.gif
カテゴリ 病害虫 育種 出荷調整 新品種 大豆 抵抗性 病害虫防除

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