タイトル |
捕食性天敵類によるばれいしょのアブラムシ類の個体群抑制 |
担当機関 |
北海道農業試験場 |
研究期間 |
1996~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
ばれいしょのアブラムシ類に対し捕食性天敵であるテントウムシ類はモモアカアブラムシおよびジャガイモヒゲナガアブラムシの個体群抑制に大きく関与し、また ナミヒメハナカメムシはワタアブラムシの個体群抑制に大きく関与している。
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背景・ねらい |
ばれいしょ生産において重要害虫であるアブラムシ類の防除は、薬剤防除体系が主流となっているが、今後環境保全型農業を進めていくためには天敵を生かした総合的な害虫管理技術が求められている。そこで、ばれいしょのアブラムシ類の発生動態に与える捕食性天敵類の影響を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- モモアカアブラムシおよびジャガイモヒゲナガアブラムシは、発生量は違うがほぼ同じような発生消長を示し、7月上中旬に個体数はピークに達し、その後急速に減少した。それらの個体数が急減する直前には、常にテントウムシ類(ナミテントウ・ナナホシテントウ)の個体数がピークに達していた(図1)。ワタアブラムシの個体数は8月上中旬にピークに達し、その後緩やかに減少した。その個体数変動に同調してナミヒメハナカメムシの個体数も変動した(図2)。
- アブラムシ類の個体数変動には、気温やばれいしょの栄養状態はほとんど関与していなかった。また、他の天敵類は個体数が少なく、アブラムシ類の個体数変動に対する影響は少ないと考えられた。したがって、モモアカアブラムシおよびジャガイモヒゲナガアブラムシの個体群抑制にはテントウムシ類が、ワタアブラムシの個体群変動にはナミヒメハナカメムシが主として関与していると考えられる。
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成果の活用面・留意点 |
天敵によるアブラムシ類の生物的防除法の開発に利用できる。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
病害虫
害虫
カメムシ
管理技術
生物的防除
ばれいしょ
防除
薬剤
わた
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