有害線虫の生物的防除の要因解析を目的とした土壌環境データベースの設計

タイトル 有害線虫の生物的防除の要因解析を目的とした土壌環境データベースの設計
担当機関 北海道農業試験場
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 各種土壌環境要因と線虫、線虫寄生性糸状菌に関する数値データ、画像データを総合的に管理し、解析するためのデータベースを設計した。
背景・ねらい 植物寄生性線虫の防除には殺線虫剤の利用だけではなく、耕種的防除法や生物的防除法を組み合わせた総合的防除法が必要である。そのためには土壌生態系を解明することが重要であることから、土壌環境に関わる多くの要因を総合的に扱い、解析するためのシステムが求められる。
このためリレーショナル・データベースの手法を用い、様々な数値データに加えて、土壌線虫、天敵微生物、作物の被害程度等の画像情報についてもグラフィック・データとして扱うことを可能とした情報管理システムを構築した。
成果の内容・特徴
  1. データ構造
    データファイルは圃場、糸状菌、線虫の3つに分割し、それぞれをリンクさせることによって、一括して扱う(図1)。
  2. データ表示
    • 基本表示画面は1圃場、1線虫、1糸状菌の3つのファイルに属するデータを1画面に表示する(写真1)。
    • 同一圃場から分離された菌については画像を一覧表示し、全体の概要を把握出来る(写真2)。
  3. データ入力
    • 数値データは「圃場」、「線虫」、「寄生菌」について別入力とし、基本表示画面から各入力画面を呼び出す。
    • 画像データ入力については、画像データとして記録されたファイルの一覧を表示し、その中からファイル名をマウスでクリックすることによって取り込む。
  4. グラフ描画
    各種土壌環境要因と線虫密度、異常卵率について、X、Y軸の項目を指定することによって散布図を描画する(写真3)。
  5. 複合検索
    入力された土壌分析の各数値データについて、それぞれの最大値、最小値を個別に入力することにより、全ての条件を満たす圃場を抽出し、その圃場における線虫密度、異常卵率の最大値、最小値、平均、分散、標準偏差及び分離された糸状菌を表示する(写真4)。
成果の活用面・留意点
  1. 本システムは土壌環境データを他のデータファイルとリンクさせることにより、収量調査や成分分析など、土壌分析結果に基づく各種現象等の解析に拡張することが可能である。
  2. 使用に当たってはBorland社製「Paradox for Windows Ver.5.0」以上、もしくは同ランタイムライブラリが必要である。
  3. 本システムの有効活用のためには、様々な圃場からのデータの蓄積・入力が必要となる。
図表1 224075-1.gif
図表2 224075-2.jpg
図表3 224075-3.jpg
図表4 224075-4.jpg
図表5 224075-5.jpg
カテゴリ 病害虫 管理システム 生物的防除 データベース 土壌環境 防除

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