自動テスト精米機

タイトル 自動テスト精米機
担当機関 生物系特定産業技術研究推進機構
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 米の品質調査の前処理又は試し精米に利用する縦型摩擦式の精米機である。目標歩留りと精米抵抗値を設定すれば、自動的に精米抵抗値を調節し、少量のサンプルを目標歩留りまで、均一に精米することができる。
背景・ねらい 米の成分検査の実施等に伴い、米の食味や成分等の内部品質や外観品質の測定が実施されることが多くなっている。正確な品質調査のためには、均一で、一定の精米歩留りまで精米されたサンプルが必要である。そこで、目標歩留りまで、均一に精米できる自動テスト精米機を開発した。
成果の内容・特徴
  1. 本機は、精米部、質量測定部、搬送部、除糠部等から構成される自動テスト精米機である。本機は、300~350gのサンプルを投入し、目標歩留りと初期精米抵抗値(目盛)を設定すれば、精米1工程毎に質量を測定して、精米歩留りを計算し、目標歩留りの+0.5%以内まで精米抵抗値を自動調節しながら精米工程を繰り返す精米歩留りモードと、一定の精米抵抗値で、設定回数だけ精米工程を繰り返す精米回数モードを装備している(図1)。
  2. 自動テスト精米機の性能及び特徴は次のとおりである。
    (1)精米歩留りモードを利用して、目標歩留りと適切な初期精米抵抗値を設定すれば、いずれの品種もほぼ目標歩留りに精米できる。また、精米試験を10回反復しても、最終精米歩留りの変動は0.1~0.2%と極めて小さく、再現性は高い(図2、表1)。
    (2)穀温の上昇は、9~20℃程度、砕粒の発生は2~7%程度である(表1)。
    (3)精米所要時間は、 300g程度の供試量で3~6分程度(精米工程2~4回)である。
    (4)精米開始直後に排出される不完全精米は、ホッパに自動還元され、再処理される。また、精米1工程毎に質量を測定し、歩留りをチェックするので、均一な精米ができる。
    (5)搗精網やロールが摩耗しても、初期精米抵抗を若干高く設定すれば、目標歩留りまで、均一に精米できる。
成果の活用面・留意点 平成8年度に新農機㈱の技術確立事業に移行し、市販される予定になっている。
本精米機は、品質試験用の均一な精米サンプルの作成や本精米用の少量のサンプルの試験精米に活用できるが、品種及び水分と精米の難易の関係を把握すること、機器安定のためにならし運転を十分行うこと、胴割粒が異常に多い玄米や結露した玄米の精米については、所期精米抵抗を若干低めに設定することなどに留意する必要がある。
図表1 224125-1.gif
図表2 224125-2.gif
図表3 224125-3.gif
図表4 224125-4.gif
カテゴリ 品種 良食味

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