タイトル |
農業用汎用マニピュレータシステム |
担当機関 |
生物系特定産業技術研究推進機構 |
研究期間 |
1996~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
本システムは農作業を行う人の力を機械力に置き換え、先端部に装着するハンドや工具を変更することにより、各種ハンドリング作業に汎用的に対応できる農業用マニピュレータである。
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背景・ねらい |
農業者の高齢化に伴って、野菜の収穫、調製、及び収穫物や農業資材の運搬など、ハンドリング作業の労働負担が大きな問題となっている。そこで各種ハンドリングに適用する農業用汎用マニピュレータシステムを開発し、労働負担の軽減を図る。
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成果の内容・特徴 |
- マニピュレータの基本機構は、質量、可動範囲、安全性などの点で有利と考えられる極座標型とし、3自由度(鉛直回転軸、水平回転軸、伸縮軸)を有する(図1)。各軸のアクチュエータには制御性に優れたサーボモータを用い、アーム先端に配置した操作部(図2)のジョイスティック操作角度に比例した速度制御を行って、単に物を持ち上げるだけでなく、押す、引く等の力を発揮する。さらにアーム部に傾斜角センサ、変位センサを設置し、プログラマブルコントローラにより多軸同時制御を行って、マニピュレータ(搭載車両)が傾斜しても作業が容易に行えるよう、動作方向を絶対的な鉛直方向や水平方向にする機能を有する。
- マニピュレータ先端部には、簡単なジョイントを介して、空気圧により駆動するダイコンハンドや段ボールハンド、スイカハンドなどの各種作業ハンドが装着できる。
- マニピュレータの搭載車両には、操舵およびシャトル切替え用アクチュエータを装備した車両を使用し、マニピュレータ操作部から操舵及び前・後進/停止の操作が遠隔操縦できる。
- 以上のシステム(図3)をダイコン収穫作業に供試した場合(図4)、慣行作業と比較して作業能率は劣るものの労働負担は軽減され、収穫物の損傷等も問題とならない作業が実施できる。
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成果の活用面・留意点 |
労働強度の高いハンドリング作業に有効である。適用する作業や作業の流れに応じて、ハンドや制御法、搭載車両などの選定、組み合わせについて検討する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
すいか
だいこん
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