タイトル |
粒状有機肥料の散布機械への適合性 |
担当機関 |
生物系特定産業技術研究推進機構 |
研究期間 |
1995~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
発酵鶏ふん又は牛ふん堆肥を、硬度、粒径等がほぼ均一になるように成型した粒状有機肥料は、取扱性に優れ、ブロードキャスタ、ライムソワ、条施肥機等で機械施肥できる。
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背景・ねらい |
有機質肥料は、土壌の地力維持や理化学性の改善、高品質な作物を栽培するために欠くことのできない資材である。しかし、最近では、農業者の老齢化などによる労力不足などにより、堆肥などの有機物の施用は減少傾向にある。一方、畜産業から排出されるふん尿は増加傾向にあり、適正な処理による農地への還元が環境保全上も重要な課題となっている。そこで、適正に堆肥化された発酵鶏ふん又は牛ふん堆肥を、流通が容易で、農地へ施用し易くするため、硬度、粒径等をほぼ均一に成型し、施肥機械で散布可能なことを明らかにした。
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成果の内容・特徴 |
- 粒状発酵鶏ふんは、発酵鶏ふんをハンマーミルで粉砕し、ペレッタで造粒し、整粒機で整粒後、篩い分けたもので、硬度約10N、直径約4mm、長さ3~7mmに成型されている。なお、発酵鶏ふんの水分が少ない場合は水を添加し、多い場合は硬化促進剤として硫酸マグネシウムを添加して適正な水分に調整する(図1、表1)。
- 粒状牛ふん堆肥は、牛ふん堆肥と高付加価値化のための土壌改良材、水分調整のための鉱物系成型補助材、石灰資材、pH矯正のための燐酸系酸性資材を混合し、ペレッタで造粒し、篩い分けたもので、硬度約15N、直径約5mm、長さ5~8mmに成型されている(図2、表1)。
- 粒状発酵鶏ふん、粒状牛ふん堆肥は、粒形、硬度ともほぼ均一に成型されており、ブロードキャスタ、ライムソワ、条施肥機により、詰まりやブリッジがなく円滑に繰り出すことができ、散布特性も粒状化成肥料と同程度で良好である(表2、図3)。
- この粒状有機肥料の製造法は、造粒後の乾燥工程が不要であり、粒状化のコストは低く押さえられている。
- 粒状有機肥料の肥効は、コマツナの幼植物試験等の結果から、成型前と比べて発芽率、収量に差がなく、粒状化の影響、無機化特性の変化はみられない。
- 完熟堆肥に比べ粉立ちしないので、取扱性に優れる。
- 袋詰めして堆積でき、輸送しても固結や粉化することはない。
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成果の活用面・留意点 |
開発した発酵鶏ふん粒状肥料は、平成8年に市販化されている。なお、粉状の発酵鶏ふんに準じて、作物に応じた施用量とする必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
土づくり
肥料
乾燥
高付加価値
コスト
こまつな
市販化
施肥
土壌改良
鶏
輸送
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