タイトル |
試験圃場に適した車載型の簡易な生化学自動分析システム |
担当機関 |
富士写真フイルム㈱ |
研究期間 |
1997~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
栽培診断を試験圃場で行うために生化学分析用の簡便な前処理装置を試作し、臨床検査装置とバッテリーの交流変換装置を組み合わせて車載型の生化学自動分析システムを開発した。アミラーゼ活性を指標として小麦の穂発芽誘導過程の解析等を簡便に行うことができる。
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背景・ねらい |
試験圃場などで、作物の生理機能を診断するために、車両のトランクなどで分析試料の調製ができる簡易な前処理装置とバッテリーで稼働できる車載型の生化学自動分析システムを開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 車両のトランクで分析試料を調製できる破砕抽出濾過装置(特許出願中)を開発した。試料を不織布のろ紙で挟み、不活性ガス中でプレスすることにより破砕、抽出、濾過、均質化が1回の行程で終了する。生化学分析用の試料調製が試験圃場で容易にできるようになった。
- 車両のバッテリー(直流12V)からの交流変換システム(100V)を検討した。スパイクノイズを発生しない正弦波出カ型のインバータ(XP250J、250W、電菱)を選定した結果、コンピュータ制御の全自動臨床検査装置の誤動作が解消した。
- 装置は、試験圃場での試薬調製、消費電力、廃液処理などを考慮して、ドライケム法の全白動臨床検査装置(MR-3000、富士フィルム)を選定した。トランクのスペースを利用して60検体/時の分析が可能となった(写真1)。
- アミラーゼの活性を指標として、小麦の穂発芽誘導過程の解析を行った(図1)。小麦の穂の中央部の小穂3~4粒を圧搾濾過装置でプレスして抽出液を調製し、試料をドライケムスライドに自動点着(10ml)させて分析した。ドライケム法は、従来のソモギーネルソン法による還元糖測定、Para-nitrophenyl-α-D-maltopentaoseによるPNPG5法の分析値と高い相関を示し、再現性(CV 3%以下)も良好であった(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 破砕抽出濾過装置による前処理は、一般の化学分析、液クロ等の機器分析に適用が可能である。
- 本システムは、アミラーゼ以外の分析(GOT、GPT等)にも適用でき、作物の代謝活性の診断と品質評価の精度向上への寄与が期待できる。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
小麦
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