全自動ウリ科野菜接ぎ木システム

タイトル 全自動ウリ科野菜接ぎ木システム
担当機関 生物系特定産業技術研究推進機構
研究期間 1997~1998
研究担当者
発行年度 1998
背景・ねらい ウリ科野菜用の接ぎ木装置としては、台木及び穂木の供給と接ぎ木苗の育苗トレイ等への植え付けを人力で行う半自動の装置が既に市販化されているが、農業従事者の減少及び高齢化が深刻な地域においては接ぎ木作業をより省力的に行う接ぎ木システムが要望されている。そこで、全自動ウリ科野菜接ぎ木装置及び養生機能付き一時貯留装置を開発する。
成果の内容・特徴 システムを構成する装置を図1~3に、接ぎ木装置の主要諸元を表1に示す。
  1. 図1は、片葉切断接ぎ方式の1株接ぎ木装置で、台木と穂木の供給部、整列部、切断部、接合部、植え付け部からなっている。キュウリとスイカでは、能率660株/時、機械的接ぎ木成功率94%、活着率81%以上での作業が可能である。
  2. 図2は、台木の子葉を残さない斜め合わせ接ぎ方式(居接ぎ)の複数株同時接ぎ木装置で、台木と穂木の供給部、切断部、接合部からなっている。キュウリとスイカでは、能率900株/時、機械的接ぎ木成功率97%、活着率81%以上での作業が可能である。
  3. 養生機能付き一時貯留装置は、接ぎ木苗トレイの搬送部及び台車上の接ぎ木苗を一定の温度、湿度条件下に保つための一時貯留装置からなっている。接ぎ木苗を直接養生装置に入庫したものと本装置に貯留後養生装置に入庫したものを比較した結果、活着率に差がなく、機能は良好である。
  4. 本システムでは、穂木、台木用のセル成型トレイ、クリップの接ぎ木装置への供給、使用済みトレイの片づけ及び一時貯留装置への接ぎ木苗台車の出し入れを人力で行う必要があるが、最大2名での省力的な接ぎ木作業が可能である。
成果の活用面・留意点
  1. 高性能農業機械実用化促進事業に移行し、市販化の予定である。
  2. 穂木、台木ともに72穴のセル成型トレイによる育苗が必要である。
  3. 本接ぎ木装置により接ぎ木作業を行う場合、播種から接ぎ木までの育苗管理をきめ細かく行い、生育の揃った健苗を適期に用いることが必要である。
図表1 224257-1.gif
図表2 224257-2.gif
図表3 224257-3.gif
図表4 224257-4.gif
カテゴリ 育苗 きゅうり くり 市販化 すいか 台木 接ぎ木 播種

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