タイトル |
自走式はくさい収穫機 |
担当機関 |
生物系特定産業技術研究推進機構 |
研究期間 |
1995~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
ゴムクローラ走行部、円板刃・ゴムベルトを備えた切断・挟持搬送部、調製作業用台、横送りコンベヤ、収納用段ボール箱を搭載する台を有する1条用のはくさい収穫機。ハクサイ切断位置の変動は少なく、損傷はほとんどなく、作業能率は4人作業で2a/h以上、2人作業で1a/h以上である。
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背景・ねらい |
慣行のハクサイ収穫作業は、延べ30h/10a程度を要し、また、腰を曲げての作業姿勢が多く、ハクサイ栽培の中で改善が望まれている作業の一つである。そこで、ハクサイ収穫作業の軽労化のため、栽植状態のハクサイ根茎部を切断し、機上まで運び上げる収穫機を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 本機はゴムクローラで走行し、円板刃によりハクサイ茎葉部を切断、ゴムベルトでハクサイを収穫機上へ挟持搬送する。搬送されたハクサイは人手による切直しおよび段ボール箱詰めまたはコンテナ詰めがなされる(表1、図1)。
- ゴムクローラ中心間距離は110cmと120cmに変更可能であり、55~60cm間隔の2列の畝をまたいで溝部を走行することで、操向操作がほとんど不要である。オペレータはハクサイの切直しなどの作業を行うことができる。
- 本機によるハクサイ切断位置は、切断高さ調節円板により設定でき、通常、外葉を4枚程度を残す設定で作業を行う。収穫機によるハクサイ切断の状態はほとんどが浅切り(切直しにより出荷状態に調製可能)であり、深切りは少ない(表2)。
- 本機の収穫能率は、補助作業者の人数、収容方法の違いにより異なる。収穫直後に機上で切直し・段ボール箱詰めする場合には、2人作業で1.3a/h程度、4人作業で2.1a/h程度である。切直しをせずにコンテナ詰めを行う場合には3人作業で2.7a/h程度である(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 高性能農業機械実用化促進事業に移行し、市販化の予定。
- マルチ栽培にも適応できる。
- 畝間隔55~60cm、畝高さ5~20cmに適応できる。作業は回り方式であり、枕地は4m程度必要である。オペレータ以外の作業者は歩きながらの作業となる。
- 石れきの多いほ場では切断刃への石れきのかみこみが起こることがある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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図表6 |
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図表7 |
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図表8 |
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カテゴリ |
軽労化
市販化
収穫機
出荷調整
はくさい
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