タイトル |
イネ品種「ミルキークイーン」の低アミロース性に関する遺伝子分析 |
担当機関 |
農業研究センター |
研究期間 |
1999~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
コシヒカリの突然変異原処理によって育成したミルキークイーンの低アミロース性は,既知のdu遺伝子ではなく,wx遺伝子座の対立遺伝子wx-1 (t)に支配される
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背景・ねらい |
米の澱粉を構成するアミロースの含量を遺伝的に低下させること により、粘りの強い良食味米を得ることができる.本研究では,「コシ ヒカリ」の突然変異原処理によって育成した「ミルキークイーン」の 低アミロース性の遺伝的機構を明らかにする.
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成果の内容・特徴 |
- ミルキークイーンの低アミロース性は単一の劣性遺伝子に支配さ
れている(表1,表2)。
- 低アミロース性を支配する既知のdu遺
伝子との対立性検定において,いずれの F2集団においても粳胚乳 とダル胚乳が分離し(表3),「ミルキークイーン」の低アミロース 性を支配する遺伝子は既知の5つのdu遺伝子とは非対立な関係に ある。
- du4標識遺伝子系統とのF2集団において分離比が粳:ダ
ル=3:13を示し,du4遺伝子とミルキークイーンの低アミロース性 を支配する遺伝子には相互作用がある。
- 「コシヒカリ」の糯性突
然変異体「コシヒカリwx」と「ミルキークイーン」のF2集団にお いて,「コシヒカリ」並のアミロース含量を示す個体の超越分離は 観察されず,また集団内で糯性個体と低アミロース性個体が1:3 に分離し,「ミルキークイーン」の低アミロース性はwx座の対立 遺伝子wx-1 (t)に支配される(図1)。
- 「ミルキークイーン」の
wx-1 (t)の塩基配列は,Wxと一部異なる(塩基配列データ未発表).
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成果の活用面・留意点 |
- 「ミルキークイーン」の低アミロース性を支配する遺伝子が特定で
きたため,同品種を母本として品種改良を行っている農業試験場に 遺伝情報を提供でき。
- wx-1 (t)の塩基配列情報が「ミルキーク
イーン」のDNA鑑定に利用できる(特許申請中).
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
品種
品種改良
良食味
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