タイトル |
米品質測定評価装置 |
担当機関 |
生物系特定産業技術研究推進機構 |
研究期間 |
1999~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
米の水分、千粒重、整粒割合等の一次的品質と食味に関連する二次的品質を自動測定し、総合的に品質を評価する装置である。高精度な品質測定が可能であるため、信頼性の高い米の品質評価や栽培技術の評価に寄与できる。
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背景・ねらい |
従来の米品質測定装置は、内部品質及び外観品質を個別に測定する方式であり、測定精度が低い、表示内容の定義が不統一である等の問題がある。そこで米の外観品質と内部品質を高精度に自動測定し、総合的に品質を評価する装置を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 米の水分、千粒重、整粒割合等の一次的品質と食味に関連する二次的品質を測定し、総合的に品質を評価する装置で、ホッパに米を投入した後、測定から結果の表示までを自動的に行う米品質測定評価装置である(図1、図2)。
- 開発した装置の特徴は以下のとおりである。
- 玄米を投入し、玄米及び精米の品質を測定するⅠ型と玄米又は精米を投入しそれぞれの
の品質を測定するⅡ型がある(表1)。
- 1サンプル当たりの測定時間は、玄米を投入し、玄米及び精米の品質を測定するモード(Ⅰ型)で6~9分、玄米又は精米を投入し、各々の品質を測定するモード(Ⅰ型、Ⅱ型)で2~3分である。本装置は、自動的に玄米及び精米の外観品質、内部品質を測定し、測定結果を表示できるので、個別に測定していた従来の測定方式に比べて測定労力を1/3程度に軽減できる。
- 550種類以上のサンプルを外観品質測定装置や内部品質測定装置に供試して検量線を補正したことによって、測定した外観品質(整粒割合、完全粒割合、未熟粒割合等)の手選別結果に対する相関、並びに測定した内部品質(蛋白質含量、アミロース含量、食味推定値等)の理化学分析結果や官能試験結果に対する相関は、いずれも現行機よりも大幅に向上し、予測標準誤差も小さい(図3、図4)。
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成果の活用面・留意点 |
- 高性能農業機械実用化事業に移行し、市販化が予定されている。
- 高精度な品質測定が可能であるため、栽培技術の評価や良質、良食味米生産のための信頼性の高い営農指導、生産管理に利用できる。
- 高品質なブレンド米生産における、均質な原料米の生産管理に利用できる。
- 測定環境(室温、湿度、防振、防塵等)の整備が必要である。
- 検量線や光源について、定期的な保守点検が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
栽培技術
市販化
良食味
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