LC発振回路による簡易な個体識別装置

タイトル LC発振回路による簡易な個体識別装置
担当機関 畜産試験場
研究期間 1994~1996
研究担当者
発行年度 1994
要約 LC発振回路にLCマーカが近づくと発振回路の共振周波数が低下し、発振が停止して個体を識別する乾電池仕様の簡易な個体識別装置を検討した。試作した識別装置の検出距離は130~270mmの範囲であった。
背景・ねらい わが国の酪農は、生産コストの低減化と労働生産性の向上を実現するためフリーストール方式の導入が進んでいる。しかし、フリーストール方式を導入している酪農家の約5割は一群管理をしており、個体毎の栄養管理が難しく、栄養の過不足が生じる問題が指摘されている。そこで、一群管理における合理的な個体管理システムを創出するため、乾電池仕様による簡易な個体識別装置を試作し(図1)、その検出特性を明らかにした。
成果の内容・特徴
  1. 検出コイルの巻き数と径による影響 コイル径120mm、一次コイルL1(5~30巻き)、L2二次コイル(20~170巻き)において、一次側20巻き、二次側110巻きで検出距離が高い傾向を示した。コイル径120~230mmの範囲において、コイル径が大きくなると検出距離が若干低下する傾向を示した。
  2. LCマーカのコイルの巻き数や径による影響 検出装置の発振周波数と同調するLCマーカの検出距離は金属マーカに比べて大幅に改善され、130~270mmの範囲を示した。LCマーカのコイルの巻き数(10~100巻き)や径(40~90mm)が増加するに従い検出距離が増大する傾向を示した(図2、3)。
  3. LCマーカの水平移動特性 検出コイル中心線上から検出コイル径の1/4程度までは同程度の検出距離を示したが、その後、検出距離が減少する傾向を示した
    (図4)。
  4. LCマーカの角度特性 傾斜角度30゜程度までは同程度の検出距離を示したが、30゜以上では検出距離が低下し、60゜以上で急激に減少する傾向を示した(図5)。
成果の活用面・留意点
  1. 試作した乾電池仕様の個体識別装置の検出特性は、簡易な個体識別装置、一群管理における個体別給餌システムなどを検討する基礎資料となる。
  2. 給餌管理システムへの組み込みを検討する必要がある。
図表1 224713-1.gif
図表2 224713-2.gif
図表3 224713-3.gif
図表4 224713-4.gif
図表5 224713-5.gif
カテゴリ 管理システム コスト 乳牛

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