タイトル |
低水分ロールベールラップサイレージの飼料成分を代表するサンプリング位置 |
担当機関 |
北海道農業試験場 |
研究期間 |
1995~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
圃場で縦積み貯蔵した低水分ロールベールラップサイレージの水分、粗蛋白質、繊維成分含量を代表する値を得るためには、そのロールの北面上・下部、東面上・下部のいずれか1箇所で、表面から深さ20cmまでをサンプリングすれば良い。
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背景・ねらい |
近年、ロールベールラッピング技術の普及とともに、低水分ロールベールサイレージの地域内流通が行われ始めたが、ロールベールサイレージの品質を評価するためのサンプリング方法は標準化されていない。そこで、ロールベール内の飼料成分の部位間変動を解析し、低水分ロールベールサイレージの飼料成分を代表させることができるサンプリング位置の検討を行った。
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成果の内容・特徴 |
チモシー及びアルファルファ1番草をそれぞれ早刈り、適期刈り、遅刈りの時期に収穫し、水分を30~50%に予乾したロールベールラップサイレージ12個を圃場で縦1段積みで約2カ月間貯蔵した後、それぞれから21箇所ずつ(図1)サンプリングし、飼料成分の部位間変動を解析した。
- ベール表層のサンプリングは、試作したドリル式円筒型サンプラー(直径7cm、長さ26cm)で表面から深さ20cmまでを抜き取った。内側はロールカッターで切断し採取した。
- サイレージ内の水分、粗蛋白質、繊維含量のバラツキは原料草のそれと比較して大きく、ロール内部で成分ムラがみられた。
- 水分、粗蛋白質、繊維の代表値が得られる部位は、サンプリングした21箇所中7箇所であった(表1、図1の「★」の部分)。
- 以上の結果及び作業性から総合的に判断して、低水分ロールベールサイレージの品質を評価する場合、直射日光の当たりにくい貯蔵時の北面上部、北面下部、東面上部、東
面下部(図1の5,15,17,21の位置で、表面から20cm内部までの範囲)のいずれか1箇所からサンプリングすれば良い。
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成果の活用面・留意点 |
- 低水分ロールベールサイレージの品質を簡易に評価する際の基礎資料となる。
- 水分55%以上もしくは30%以下のロールベールへの適用に際しては、別途検討が必要である。
- 貯蔵環境(日射量、日照時間、気温等)が大きく異なる場合には再度検討が必要である。また、著しく荒廃した草地から得られたサイレージへの適用は別途検討が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
アルファルファ
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