耐倒伏性、採種性に優れるサイレージ用とうもろこしF1親自殖系統

タイトル 耐倒伏性、採種性に優れるサイレージ用とうもろこしF1親自殖系統
担当機関 北海道農業試験場
研究期間 1998~2003
研究担当者 榎 宏征
高宮泰宏
佐藤 尚
三浦康男
重盛 勲
長谷川春夫
門馬栄秀
発行年度 1998
要約 「Ho40」(エイチオウヨンジュウ)は、北海道では晩生に属するデント種で、フリント種との組合せ能力が高く、耐倒伏性および採種性に優れた自殖系統である。サイレージ用とうもろこしのF1品種の親系統として利用できる。
背景・ねらい 我が国の寒冷地に適応し、優れた能力を発揮する国産F1品種を育成するためには、高い組合せ能力を持ち、耐倒伏性、耐病性など各種障害抵抗性および採種性に優れたF1親自殖系統の育成が必須である。そのため、これらの特性を合わせ持つ優良自殖系統の育成を目標とした。
成果の内容・特徴
  1. 市販品種「P3790」を母材とし、各種病害抵抗性、耐倒伏性、採種性などについて選抜と自殖を 繰り返し、育成したデント種の自殖系統である。
  2. 絹糸抽出期は、「Oh43Ht」、「A679」と同程度で、北海道では「晩生」に属する (表1)。
  3. 耐倒伏性は「強」である(表2)。
  4. すす紋病抵抗性は「やや強」、ごま葉枯病抵抗性は「弱」である(表2)。
  5. 草型はセミアップライトで、稈長は「やや長」、着雌穂高は「やや高」、稈径は「中」 である。分 げつは発生しない。雌穂は「円筒形」、粒列数は15.4列で「中」である。粒は「黄色」で 「長方形」である(表1)。
  6. 「Ho40」とフリント種自殖系統「To90」及び「Ho49」との間の単交配一代雑種系統「月 交577」及び「月交579」の乾物収量、TDN収量は市販の北海道優良品種より勝っており、組 合せ能力が優れる(表3)。
  7. 放任授粉下での乾子実重は、52.7 kg/aと高い。花粉飛散程度は「良」である(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. サイレージ用とうもろこしF1品種の親自殖系統として利用できる。
  2. ごま葉枯病抵抗性は弱なので組合せる相手にはごま葉枯病に強いものを選択する。
図表1 224891-1.JPG
図表2 224891-2.JPG
図表3 224891-3.JPG
カテゴリ ごま 抵抗性 とうもろこし 病害抵抗性 品種

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