微量植物試料からのエライザ法を用いたエンドファイト検出法

タイトル 微量植物試料からのエライザ法を用いたエンドファイト検出法
担当機関 草地試験場
研究期間 1998~1999
研究担当者 月星隆雄
秋山典昭
小松敏憲
島貰忠幸
藤森雅博
発行年度 1999
要約 マイクロチューブ用ホモジナイザーを破砕に用いると、数mgの植物試料から効率よく、エライザ法を用いたエンドファイト検定用試料の調製ができ、幼苗の一部からでも感染の有無を盤定することができる。
背景・ねらい エンドファイトは感染植物体に病徴を示さないため、感染の有無を検定するためにはエンド
ファイト菌糸を検出する方法が必要である。エライザ法によりエンドファイトが感度よく検
出できることはすでに示した(草地飼料作物研究成果最新情報7号,41-42)が、通常用いる
乳鉢・乳棒による破砕では、抽出液量が少ない場合に検定用試料の回収率が悪く、微量試料
を扱うには適さなかった。そのため、本研究では試料調製法を検討し、微量試料に適したエ
ンドファイト検出法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. エライザ法で用いるエンドファイト検定用試料の調製において、従来、破砕に用いてい
     た乳鉢・乳棒をマイクロチューブ用ホモジナイザーに換えると、小スケールでの破砕・抽
     出操作の効率が向上し、微量植物試料(数mg)からの試料調製が容易となる(図1)。
  2. 破砕に用いたチューブのまま遠心分離を行うため、操作が簡易・迅速化される(図1)。
     また、ホモジナイザーが電動であるために手への負担が少なく、幼苗のような柔らかい試
     料の場合、破砕だけであれば一人で1時間に80検体程度の処理が可能である。
  3. ペレニアルライグラス幼苗(3-4葉期)を材料とした場合、葉身2cm程度でエンドファ
     イトが検出できるため、幼苗の生育を妨げることなくエンドファイト感染の有無を検定す
     ることができる(図2)。
  4. ペレニアルライグラス幼苗では葉の基部側にエンドファイトが多いので、感染の検定サ
     ンプルとしては葉鞘又は葉身の基部側を用いる(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. エンドファイト感染の有無を検定した幼苗を種々の目的に利用することができる。
  2. 成長した植物体、粉末試料等、エンドファイト菌糸の分布が均一でない試料を検定する
    場合は、微量なサンプリング箇所に菌糸の存在しない可能性があるため、数枚の葉または数
    カ所の試料を検定する必要がある。
図表1 224964-1.jpg
図表2 224964-2.jpg
図表3 224964-3.jpg
カテゴリ 飼料作物

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